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25: 名前:乃愛☆11/28(土) 20 31 51 啓斗Side もう我慢できねぇ。 何で、結夏の奴… 風間とか言う奴の言うこと聞くんだよ。 気づいてたら俺は結夏の言葉を遮った。 結夏はポカーンと間抜けな顔を俺に向けている。 ぶ。 ちょっと和んだわ。 「 なーに?庵蓮くん 」 あ゛?? こいつの口癖って“なーに?”なのか? 女ならまだしも…男がこんな口癖だなんてな。 しかも、俺のことを“庵蓮くん”って呼ぶのを 許可してるのは結夏だけだ!!((勝手に決めた。 「 結夏から離れろ 」 風間はくすっと微笑み、一瞬冷たい目で俺を見た。 「 なーんで?結夏ちんから離れる理由なんかないでしょー? 」 だーかーらっ!伸ばしを使うな、伸ばしをっ!! 「 いいから離れろよ 」 「 だって、結夏ちんの彼氏じゃないでしょ?あんた 」 風間は戸惑う結夏の肩を抱き、くすりと笑った。 結夏は抵抗の仕方に困り、止まっている。 「 ね、結夏ちん。こいつ彼氏なんかじゃな…!! 」 ガッタ――――ン!!!! 29: 名前:乃愛☆11/30(月) 17 41 54 でぃあ*りぃさま 面白いですか!?!?∑、 嬉しいですb* 頑張りますッ!! でぃあ*未来さま アゲd(・ω・*)☆スペシャルサンクス☆(*・ω・)b でぃあ*苺さま 何でしょおね??v 啓斗の性格をまだ分かっていませんね((ふふ/え ---------------------------------------------------- 結夏Side 「 きゃあッ!! 」 机に勢いよくぶつかる音。 あたしは思わず目を閉じてしまった。 「 …ってえ… 」 え―? ゆっくりと目を開けると、 「 庵、蓮…くん? 」 そこにはあたしの知ってる庵蓮くんじゃなくて、 冷たい瞳で雄輔さんを見下ろしている… あったかい心を持ってない庵蓮くんがいた。 机にぶつかり座っている雄輔さんを見ると、 雄輔さんもさっきまでの優しい顔とは違う雄輔さんがいた。 「 お前、いい加減にしろよ 」 ッ……!! 顔が青くなるのが分かる。 怖い… こんなの、庵蓮くんじゃない。 30: 名前:乃愛☆11/30(月) 17 49 28 結夏Side あたしは動きが鈍い震える体をゆっくりと庵蓮くんに近づけた。 そして、恐る恐る庵蓮くんの服の裾をつかんだ。 「 結夏? 」 まだ冷たい瞳をしたままあたしを見る庵蓮くん。 何故かあたしの瞳からは1筋の涙が頬を伝った。 「 ゆ…いか? 」 上手く言えない、 上手く言えないけど… こんな庵蓮くんは嫌だよ。 「 あッ、あたし…今の庵蓮くん…やだよおっ…ウウッ 」 伝わるはずのない言葉。 分かるはずのない言葉。 でも…あたしは庵蓮くんにぶつかりたかったんだ。 庵蓮くんは泣いているあたしの頭を優しく撫でた。 「 悪ぃ…、怖がらせちまったよな 」 そう言って、子供をなだめるように庵蓮くんは耳元で言った。 そして、あたしの肩を抱くと未だに座っている雄輔くんを睨みつけた。 「 お前に結夏はやらねぇ 」 どきッ… こんなときなのに、ときめいちゃうあたしはおかしいかな? でも、何だかすっごく胸がきゅんってする。 32: 名前:乃愛☆12/01(火) 17 20 58 でぃあ*苺さま 苺さまも結夏系ですね((え/…、 啓斗を好きになると怪我するゼ☆((∑、 頑張りますー↑↑ ---------------------------------------------------- 啓斗Side 未だに涙目の結夏の肩を優しく抱いている俺は、 教室には戻らずにさっきSEXをするために利用した ―資料室。 別にもう一回ヤろうとかは考えてはいない。 ただ、めったに人が来ない資料室なら結夏の話を聴けると思った。 資料室に着くとドアを静かに開けて中に入った。 結夏は首を傾げて俺を見た。 「 何で泣いた? 」 俺は床に座ると立っている結夏を見て問いかけた。 結夏はビクッと体を動かして、困っている顔を俺に向けた。 「 …ぇ、あ… 」 結夏は何て言っていいか分からない、という顔をしている。 「 ぁ、庵蓮くんが… 」 次に結夏が言った言葉に俺は驚いた。 「 怖かったの… 」 怖い…? 俺は、普段は不良ほどのやつだったが せめて結夏の前ではそれを隠していた。 だが、今俺の目の前にいる女は 俺の本性を知ってビクついている。 「 俺のこと...嫌いになったか? 」 「 え… 」 下を見ていた目が俺に向けられた。 目にはうっすら涙が浮かんでいる。 「 嫌い…になんてならないよ。 ただ、さっき見た庵蓮くんが怖くて… 」 嫌いじゃ…ねえ、のか? 「 きゃッ!!あ、庵蓮くん? 」 33: 名前:乃愛☆12/01(火) 17 33 57 結夏Side な、何!? あたしは驚いて目をかたく閉じた。 床……冷たいなぁ。 …え!?床? あたし今、押し倒されてる? 「 庵蓮く…んっ 」 緩んだあたしの口の中に庵蓮くんの舌が入ってきた。 いつもの優しいキスではなく、 強引で、抵抗の出来ない、深いキス……。 逃げるあたしの舌を追ってくる庵蓮くんの舌。 キスが終わるころにはあたしの頭の中は庵蓮くんのことでいっぱいだった。 庵蓮くんは無言のままあたしの制服を脱がして、 露になったあたしの胸を真ん中に引き寄せて 左右同じくらいに舐め始めた。 「 ぁッ…んっ… 」 自分では出そうとは思っていない声。 自分の声に驚く―… こんなに可愛い声が出たんだ―… こんなに甘ったるい声があたしの中にあったんだ―… 胸だけであたしがイッた後… 庵蓮くんはあたしを起き上がらせて、壁に押し付けた。 何―…? 初めてのことで何をすればいいか分からない。 庵蓮くんに背を向けて、壁に手をつけていると 後ろから庵蓮くんのものが入ってきた。 いつもは“大丈夫か?”とか“痛くないか?”とか聞いてくれるのに、 今日は優しくもなく、乱暴で激しい。 「 あっあっ…もっと、ゆっくりい…あっ!!んっ 」 あたしの言葉も耳にしないまま、庵蓮くんは腰を振る。 そして、あたしが一回イッた頃に、庵蓮くんは自分のものを入れたままあたしを抱き上げた。 まだえっちするの!?!? っていうか、この体制は何!? 座っている庵蓮くんの上にあたしが乗っている状態。 これっ…苦しい! 庵蓮くん、何で何も言わないの!? 39: 名前:乃愛☆12/05(土) 10 00 22 でぃあ*苺さま ちょ、伽羅変わってますよ∑、 今から書きますよvノノ ---------------------------------------------------- 啓斗Side 何やってんだ…俺。 俺は自分のものを抜いて結夏から離れた。 「 庵蓮くん…? 」 涙目になって俺を見つめる結夏。 泣いてンじゃねーか…!! 何で俺は気づいてやれなかったんだ。 自分のことしか考えてなかった…。 「 ...な…ごめんな結夏… 」 「 庵蓮くん、どーしたの? 」 結夏は裸のまま俺に近づいてきて、心配そうに顔を覗き込んでくる。 「 服着ろ 」 「 え、あ…うん 」 結夏の服を差し出すと俺は結夏から距離を置き深い溜息をついた。 「 庵蓮くん…… 」 着替え終わった結夏は俺に近づいてきた。 「 さっきのはちょっと… 結構…いや、ほとんど嫉妬だから 」 そう…。 俺は、ただ保健室で会ったくそ野郎(風間)と結夏は話してるのだけを見て嫉妬してたんだ。 「 結夏と風間のくそ野郎が話してるのみて…!! 」 俺が言い終わる前に、結夏が俺に抱きついてきた。 「 ヒックッ...も、もう...ウッいいよ... 」 「 何で泣くんだよ! 」 「 嬉しい… 」 嬉しい?何で。 俺は嫉妬で結夏にあんなヒドいことを。 「 あたしと雄輔さんが話してただけで 嫉妬してくれるなんて… 」 「 なんて? 」 「 あたし、幸せ者だねっ! 」 ……っ…/// やべぇ、顔が赤いのが分かる。 それに、ニヤけちまう… 「 ん?顔赤いよー、熱? 」 何も知らない結夏は俺が顔を赤くしたのは まさか自分!?だなんて思いもしないだろう。 「 んでもねーよ!! 」 ふいっと顔を逸らすと肩をつんつんと叩かれた。 振り向くと、結夏の顔……。 「 有難う 」 耳元でそう囁かれて。 優しいキスを結夏から貰った。 ///// 俺は女か…。 43: 名前:乃愛☆12/07(月) 17 43 36 でぃあ*苺さま きゃー!!ですよね☆ 続きわ今から書きまする❤ でぃあ*絵凛さま 大好きですか!?!?!? アリ(●´・ω・)(●´_ _)ガト♪ 応援+ ゚ *。(●´Д`人´Д`●)。* ゚ + ょろちく♪ ---------------------------------------------------- 結夏Side ガララッ... 「 今村さん、体調良くなったんで連れてきました 」 う…、またもやその笑顔…。 女の子達…目がハートだよお。 「 良かったわ。先生から聞いたのよ? 今村さんが具合が悪くなって庵蓮くんが見てくれてるって... 」 「 はい、その通りです。 ご迷惑おかけしました 」 あたし達はすることがなくなり、 暇になったから教室に戻ることになった。 今は国語だから良かったものの、数学だったら 激怒先生(クラスで命名)に怒られるところだった。 自分の席に座ると、教科書を急いで出し、 ペラペラとめくり、探した。 「 じゃあ、さっそくだけど… 今村さん、読んでくれるかしら 」 「 え!?あッ…すみません、何処ですか? 」 「 教科書56ページの竹取物語よ 」 56…56…あった!! 「 よ、読みます 」 あたしは先生に苦笑いを向けると、 教科書に目をやった。 「 今は昔、竹取の翁というものありけり。 野山にまじりて竹を取りつつよろづのことに使いけり。名をば、さ…さぬ、さぬき…ん? 」 名前?何処で区切ったらいいか分からない~。 「 名をば“さぬきのみやつこ”となんいいける 」 えッ!?隣の席からボソッと何かが聞こえた。 隣を見ると庵蓮くんが口パクでもう一度言ってくれた。 「 な、名をば…さぬきのみやつことなんいいける 」 「 はい、有難う 」 ふ、ふわああ……。 緊張したぁ…。 あたしはガタッと椅子に座ると庵蓮くんを見た。 「 有難う 」 にこっと微笑んであたしは言った。 「 今、今村さんが言ってくれたのは… 」 「 先生、それギャグですかあー? 」 男子の誰かが手を挙げて言った。 ドッと笑いが起きたとき、耳元で 「感謝しろよ」と低くて甘い声… 庵蓮くんの声がした。 「 違います 」 少し顔を赤くして否定する先生。 「 で、今村さんが言ってくれたのを古文と言います。 その古文の下にも何か書いていますね。 じゃあ…庵蓮くん、読んでくれる? 」 「 はい 」 庵蓮くんはにっこりと先生に微笑むと、 立ち上がり、教科書を開かずに声をだした。 えっ…? 教科書は? 「 今ではもう昔のことだが、竹取の翁とよばれる人がいた。 野や山に分け入って竹を取っては、色々な物を作るのに使っていた。 名前を、さぬきのみやつこといった 」 「 うん、満点!! 」 す、すごぉい…。 何で何も見ないでいえるの? 「 で、今庵蓮くんが言ってくれたのは 現代語訳といいます 」 「 何で何も見ないで言えたの? 」 コソッと小声で庵蓮くんに問いかけた。 庵蓮くんはクスッと笑うと、 「 一度見ると、覚えるタイプなの、俺 」 すごっ!! それって、天才型!?!? 45: 名前:乃愛☆12/08(火) 19 17 18 啓斗Side 結夏は目を輝かせて俺を見る。 そんな可愛い顔で見ンなよ…。 理性保てねぇかも。 キ-ンコ-ンカ-ンコ-ン… 「 はい、じゃ終わりね 」 国語が終わり頭を伏せていると、 近くに香水の匂いがプンプンする女共2人が来た。 「 庵蓮くぅん 」 「 お願いがあるんだけどお… 」 気持ち悪ぃ…。 なんで、そんな甘ったるい声出すんだよ。 普段はゲラゲラ笑って大股で歩いてンのに、 何だ、今は…。 何だよ、この変わりよう。 「 何? 」 俺は冷たく返事をすると、 女共は一瞬目を丸くしたが、すぐに直った。 「 今ぁ、庵蓮くんに彼女がいなかったらぁ… 」 ゲ。このパターンって… 「 麗と、付き合ってほしいのお 」 「 ね、麗って可愛いでしょ?フリーなら付き合ってやってよ 」 「 やだ~、可愛くないし~ 」 後ろに視線を感じる。 振り向くと、そこには複雑な顔をした結夏。 結夏は俺と目が合うとパッと逸らし、 教室を走って出て行ってしまった。 結夏っ…!! 「 庵蓮くん? 」 後ろを向いている俺の後ろに麗という奴が立ち、 結夏を見せないようにしている。 こいつ…知ってやってンのかよ。 「 庵蓮くん… 」 逸らすように前を向いた俺の首元に白い腕が絡んできた。 そして、俺の耳元で「抱いて?」と女は言った。 そのとき俺は、虚しさと欲望の2つしか頭の中に入っていなかった。 俺は麗の手を取り、結夏と初めて繋がった資料室に連れて行った。 資料室の扉を閉めると同時に俺は麗を壁まで追い込んだ。 そして、乱暴にキスをして、スカートの中に手を入れた。 「 んッ…ぁ… 」 明らかに感じている麗。 妙に色っぽく感じる。 唇を離すと、俺は麗の制服を麗の顔も見ないで脱がした。 ブラを外して、胸を舐め始めた。 結夏より大きい胸。 ……結夏。結夏は……? 俺は麗の下をいじりながらふと思い出した。 涙目になっていた結夏。 今も…1人で泣いてるのか? 1人で考えていると、寝ている麗の腕が 俺の首に絡んできた。 「 ねぇ、舐めて…? 」 麗は自分のあそこを指差した。 俺は、結夏を忘れるため… 麗を利用した。 俺は自分を忘れて欲望のまま動いた。 やがて、俺は自分のものを入れて、激しく動いた。 「 あッ、あッ…イクッ!あッ、あああああッ… 」 ガタッ は? 音のしたほうを見ると、 そこには…… 泣いている結夏。 「 あれ、今村さん。 どおしたの? 」 麗は俺を抱きしめて、1人で腰を動かしている。 「 … 」 結夏は黙って、俺と麗が繋がっているところを見ている。 「 あたしたちねぇ、もう何回もSEXしてるの 」 「 え… 」 「 啓斗、SEX上手いでしょ? あたしが教えたの、ゴメンね 」 「 お前っ…!! 」 47: 名前:乃愛☆12/08(火) 20 52 09 でぃあ*苺さま 本当ですよねー。 リアルに居たら、ブチってやっちゃうし((← ---------------------------------------------------- 結夏Side 何…、 この目の前の光景は。 しかもこの人何て言った? "あたしたちねぇ、もう何回もSEXしてるの" "啓斗、SEX上手いでしょ?あたしが教えたの、ゴメンね" あのとき、一瞬でも庵蓮くんを好きになったあたしが馬鹿みたいだね…。 「 最低… 」 あたしは溢れる涙を抑えながら、 一言だけ言い残すと資料室から出た。 周りの目も気にせずあたしは廊下を泣いて走る。 ドンッ… 「 きゃ…! 」 誰かにぶつかり、バランスを崩し転びそうになる。 「 っと…危ないよ 」 え…、この香り… 「 あれ?結夏ちん!? 」 やっぱり…雄輔くんだ…。 転ぶのを止めてくれたのは嬉しい、 嬉しい…けど、今は会いたくなかった…。 「 どした?目真っ赤だぞ 」 下を向いて下唇を噛んで黙っているあたしを見て 雄輔くんは心配そうな声を出して、頭を撫でてくれた。 「 もッ…もう…やだよ…ヒックやだよおッ!!ウウッ… 」 「 結夏ちん… 」 あたしの泣く姿を見て、何かあったのかと感じた雄輔くんは、 何も言わずに肩を優しく抱いてくれて、誰も居ない図書室に連れてきてくれた。 「 ん 」 保健室に着くと、雄輔くんは一度何処かへ行ってしまった。 少しした後に濡れたハンカチを渡してきた。 「 目、冷やしな。 真っ赤で目立つよ 」 あたしは雄輔くんの優しさにまた涙が溢れそうになった。 それを抑えるようにハンカチで目を冷やした。 不思議にあたしの目からは涙が消えた。 「 何かあったの? 」 「 え… 」 心臓がドキッと大きく鳴る。 「 言いたくないなら言わなくていいけど 」 「 い…言っても迷惑じゃない? 」 あたしは雄輔くんの顔を覗き込むように聞いた。 雄輔くんはにこっと可愛い笑みを浮かべて、 「もちろん!」と元気よく答えてくれた。 そして、さっきあったこと… 庵蓮くんのこと、 あたしは雄輔くんに全部話した。 途中、悲しくて言えない事もあったけど、 雄輔くんが優しく頭を撫でてくれたから、 言い切ることが出来た。 話が終わると、雄輔くんは眉間に皺を寄せて何か考えていた。 やがて、考え事が終わったのかまた雄輔くんはあたしに 優しい笑みを見せてくれた。 「 辛かったな 」 後は何も言わないでくれた雄輔くん。 これが雄輔くんなりの優しさなのかな? 「 俺だけのプリンセス 」 続き2
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160: 名前:乃愛☆02/19(金) 18 55 07 「 …たしは… 」 「 え? 」 下を向き、小さく呟いたあたしの顔を覗くように 盤常さんは聞き返してきた。 「 あたしはっ!えっちがしたいから啓斗くんと付き合ってるんじゃない!! 」 キッと力強く盤常さんを睨んだ。 盤常さんはぽか~んと口を開けて驚いている。 あたしは近くのテーブルにあった飲み物を手に取り、 ぐいっと一気に飲み干した。 「 はぁ、はぁ…… 」 分かる―… 今、あたし絶対顔真っ赤だ。 「 ふ、ふん。何よ、いきなり熱くなっちゃってさぁ 」 動揺を隠すように、いきなり強い態度になる盤常さん。 でも、眉毛がピクピクと動いているのが分かる。 「 何よ、何よ。もう、イライラするっ… 」 独り言のようにブツブツと何か言っている盤常さんを、 気づけば周りのお客さんや執事さん達は冷ややかな目で見ていた。 「 何見てんのよ!! 」 やっと周りに気づいた盤常さんはギロッと 周りにいた人を睨み付け、怒鳴った。 驚いた周りの人はすぐに目線を逸らし、 慌てて自分達の世界に入り込んでいった。 「 もういい…、とりあえず落ち着きたいから 空海か海斗、どっちか相手して 」 命令口調で空海と海斗を見て言った。 だが、2人は黙ったまま。 「 聞こえなかったの?相手をして、と言ってるの 」 それでも返事も何もしない2人。 まず、目線も合わそうとしていない。 「 執事ならお嬢様の言うことを聞きなさい! 」 ビリリッと電流が体中に流れるような大きくて 迫力のある、盤常さんの声。 いつも見ている学校でのギャルさとはまったく違う。 …というか、普段の学校での盤常さんを見た後に 今のお嬢様風盤常さんを見ると、別人って感じがすると思う。 盤常さんはやっぱり周りの人の目を引きつけてしまった。 また盤常さんは周りをギロッと睨み付けた。 「 はい…、畏まりました 」 ぼそっと笑顔のない海斗さんの返事。 「 分かったよ… 」 空海さんの幼い笑みもない。 何でそんなに盤常さんの接客が嫌なのかな? さっき、盤常さんの本性が分かってしまったから? でも…盤常さんがお店に入ってきたときから、 2人は少し困った顔をしていたような…? …ってことは今回だけのせいじゃないんだ。 どうして、そんなに嫌がるんだろう? 161: 名前:乃愛☆02/23(火) 19 03 02 「 では、結夏様…失礼します 」 「 じゃな 」 少し寂しげで元気のない言葉を貰ったあたしは 何故かその場から動けなくなってしまった。 …というか、動きたくなくなった。 「 ねえ… 」 あたしはある一点を見つめたまま雄輔くんに声をかけた。 「 ん? 」 雄輔くんは覗き込むようにあたしを見て首を傾げた。 「 あの2人…盤常さんの接客をさ… 」 「 うん? 」 途中で問いかけた言葉を止めたあたしに 優しく、続きを求めてくる雄輔くんの顔を見て あたしは続きを話した。 「 2人さ、盤常さんの接客嫌がってない? 」 「 …!? 」 目を丸くして驚く雄輔くん。 「 …んんっ。そんなこと無いんじゃない? 」 軽く咳払いをして、泳いだ目を隠すように あたしとはまるで目を合わせようとしていない。 「 結夏に……嘘、つかないで? 」 きゅるんと、子犬のような潤んだ目で 雄輔くんを見つめてみる。 「 結夏… 」 「 雄輔くん… 」 お互いに名前を呼び合う。 この勝負…… 「 分かった、全部話す!! 」 あたしの勝ち。 やっぱり結夏必殺「子犬の瞳」には誰も勝てない。 あたしは満面の笑みを浮かべると、 「何処か空き部屋無いの?」と首を傾げて問いかけた。 「 あるよ 」 雄輔くんはあたしの手をぎゅっと握り締めて、 空き部屋へと案内してくれた。 「 綺麗!ここ本当に空き部屋? 」 あたしは部屋中を見渡した。 そこにはベットも冷蔵庫もシャワールームもある。 「 ん 」 短く返事をする雄輔くんの顔は…何だか青い? 「 ゆ、雄輔くん? 」 あたしはソファに座りながら雄輔くんの顔をうかがった。 「 な…に? 」 よろっと倒れこむ雄輔くんが、 何故だかあたしにはスローモーションに見えた。 「 雄輔くんっ! 」 思わず大きな声を出してその場に立ち上がった。 雄輔くんの体は丁度あたしの体に吸い込まれるように来た。 ドサッ 「 きゃっ! 」 支えるつもりだか、あまりにも雄輔くんの体が大きくて 支えきれず、あたしもよろけて一緒に転んでしまった。 痛みは無く、ソファに座ってて良かったと思った。 っていうかこの体制…… や…やだ……。 この状態ってすごく…嫌……。 今の状態はあたしが雄輔くんに覆いかぶされている状態。 ちょっと………恥ずかしいかも……。 …ってそんなこと言ってる場合じゃない! 「 ゆ、雄輔くん?雄輔くん? 」 ぐたっとあたしの体に寄りかかっている雄輔くんの両肩を触り、ポンポンと何度か叩く。 反応は無し……。 あたしは優しく雄輔くんをソファに寝せて、 ベットにあった枕と毛布を取り雄輔くんの元に戻った。 「 ちょっと…頭、上げまぁす… 」 一応ぼそっと確認。 頭を両手で持ち上げて枕を置く。 髪……さらさらだぁ。 そして、上から毛布をふわっとかける。 …よし。一応OK。 雄輔くん、どうしたんだろう? あたしは自分のおでこと雄輔くんのおでこの熱さを比べるために両方にあたしの手を当てた。 あたしの方が温かい。 むしろ、雄輔くん冷たすぎるような? もしかして…貧血、とか? ど、ど、ど、どうしよう! 貧血の時って何すればいいのかなぁ? えっと、えっと…体を温めてあげるとか? うわぁぁん!こうゆうときってどうしたらいいの? 162: 名前:乃愛☆02/24(水) 18 40 08 「 ん…… 」 おろおろして部屋中を歩き回っていると ソファの方から雄輔くんの起きる声がした。 「 大丈夫!? 」 慌てて大きな声を出して駆け寄る。 「 ん…、気にしないで 」 まだ眠そう…というか、辛そうな雄輔くん。 あたしに心配かけないように無理に笑ってくれてるんだよね? 今にも泣きそうな目で雄輔くんを見つめると、 雄輔くんはにこっと無理に微笑みながらあたしの頭を優しく撫でた。 「 病気……なの? 」 首を小さく傾げて、あたしは雄輔くんに問い詰める。 雄輔くんは無表情…、違うんだ。 「 ごめ…言いたくないなら「 俺… 」 あたしの言葉を遮って何かを伝えようとする雄輔くん。 「 俺…小さい頃体が弱かったんだ 」 1人言のようにぶつぶつと呟く雄輔くん。 その言葉一つ一つに重みがある感じ。 「 すぐ風邪になるし、高熱なんてしょっちゅうだった。 やっと学校に行けても友達は誰もいない。 俺が休んでいる間に皆仲が良い人を見つけたから… 学校で1人の時、あんな小さかったのに、自分が消えてしまっても良い… そう思ったくらいだったんだ 」 あたしが話す隙が無いくらいのすごい早口。 気のせいだろうか、雄輔くんの目尻から光るものが見えるのは。 次の瞬間。 雄輔くんの目からは涙が溢れた。 「 でも…「 もういいッ! 」 いつしかあたしは雄輔くんの言葉を遮り 止めるように抱きついてしまった。 「 もう…いい…。 そんなこと…思い出さなくて…… 」 慰めるつもりがあたしが泣いてしまった。 だって…もういいじゃん。 そんな辛いこと何て思い出さなくて良い。 「 なーんで結夏が泣くんだよ 」 笑っているように話すけど、雄輔くん……。 抱きしめてるんだから、分かっちゃうよ? 声も…体も震えてるよ? 「 っ… 」 あたしは何も言えず、泣いたまま 雄輔くんに抱きついた。 駄目だね、あたし…。 こんな時に優しい言葉をかけてあげなくちゃ行けないんだよね? ごめん…、雄輔くん。 ここにいたのが大人のあたしじゃなくて…。 一緒になって泣いちゃうような奴でごめんね? 163: 名前:乃愛☆02/25(木) 18 11 23 啓斗Side ピピピッ…… 俺は心を落ち着かせて結夏に電話をした。 1コール…2コール…3コール…… 《 …っ、はい! 》 「 結夏? 」 慌てているような結夏の声。 《 けっ、啓斗くん? 》 やっぱり…慌てているというより、 焦っている様子。 「 何、どうしたの? 」 《 えっ…何が…《 結夏ぁ、水取ってー 》 ……!? 確かに、した。 男の声―…… 《 ちょ、ちょっと待っててー! ご、ごめんね。啓斗くんっ 》 そう言って結夏は携帯を切った。 な、なんだったんだ…今のは。 あの……男の声は誰…? 俺は携帯を握り締めた。 頭の中はあの声の主のことだけ……。 一体、結夏は何処にいて、誰といて、何をしているんだ? 軽くもやがかかったまま、俺は家に着いていた。 家に着いてからも頭にあるのはあの声だけ。 俺は結夏にもう一度電話をした。 ………出ない。 《 留守番電話サービスに接続します… 》 すぐに留守電になってしまう。 結夏……何ででないんだよ。 169: 名前:乃愛☆03/10(水) 17 39 07 皆様え*. やっと用事が終わりましたv これからバンバン更新していきたいと思いますbb* コメやアドバイス募集していますので☆ ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ 結夏Side 啓斗くんとの会話も出来ないまま、 どんどんと具合が悪くなっていく雄輔くんの看病を あたしは今までに無い位必死にやった。 やがて雄輔くんが寝息を立てているのに気づいたあたしは、 雄輔くんが寝ている部屋から一番遠いと思われるトイレに向かい、啓斗くんに電話をした。 《 結夏!? 》 驚いたような大きな声。 「 うん、さっきはごめんね? その……途中で電話切っちゃって 」 《 ………うん 》 何故か少しの間が空いてからの返事。 何か…怒ってるのかな? 《 なぁ…、さっきの…… 》 「 ん? 」 ぼそぼそと何かを呟いている啓斗くん。 《 さっきの……男の声…誰? 》 さっきの…男? もしかして、雄輔くんのこと? 「 水取って…っていうやつ? 」 《 うん 》 不安気に問いかけた返事は即答だった。 「 それ…雄輔くんだよ 」 恐る恐る雄輔くんの名前を口に出す。 一回、雄輔くんとあたしがここで愛の無い行動をしていたのは、電話を通して知ってると思うから…。 もしかしたら…怒るかも。 《 何で? 》 予想外の声のトーン。 怒るような大きい声でもない。 まるで最初から知っていたかのような、 冷静で短い返事。 「 えっと…最初から話すと長いんだけど…… 」 あたしは今まであったことをすべて話した。 家にいたら雄輔くんが連絡をしてきて、呼び出されたこと。 雄輔くんのバイト先で盤常さんに会ったこと。 バイト先のあの部屋でいきなり雄輔くんが倒れたこと。 そして……雄輔くんの辛い過去のこと。 啓斗くんは何も言わず、ただ黙っていた。 《 何で……? 》 かすれて消えそうな弱々しい啓斗くんの声。 「 え…? 」 《 何で結夏は雄輔のバイト先に呼ばれて行くんだよ! 》 冷静な声から打って変わって怒鳴るような大きな声が放たれる。 そんな声に一瞬ビクッとしてしまうあたし。 そうだよ……、何であたしここに来たの? 暇だから来る…、そんなのおかしいじゃん。 一回、あたし達あんなことだって会ったのに… 隙がありすぎだよ、あたし…。 そう考えると、気づけばあたしの瞳からは大粒の涙。 「 ごめ…ヒック……ごめん…うっ… 」 《 何がごめんなの? 》 「 ごめん…っ……ごめんなさっ…ヒック… 」 啓斗くんの質問にも答えることが出来ない。 《 何がごめんなのかって聞いてるんだよ! 》 またもや啓斗くんの大きな怒鳴り声。 《 …何で、泣くんだよ 》 さっきまでは大きかった啓斗くんの声は、 また弱々しくなり、心なしか震えている気がする。 《 雄輔と一緒にいること? 》 「 啓斗くんを……裏切ったこと 」 2人の間に沈黙が加わる。 長い沈黙を破ったのは啓斗くんだった。 《 そうだよ……、俺裏切られたんだよな? 》 「 …ごめ…なさいっ… 」 《 なのに、何でだろう。 こんな最低な女なのに…俺…… まだ、結夏を愛してるなんて 》 「 っ…! 」 少しずつ止まりだした涙が一気に零れ落ちてくる。 何で……、何でこんなあたしを愛してくれるんですか? こんな、裏切り者をどうして………。 《 明日、午後6時…… 》 「 え…? 」 いきなり言われた日時。 今のあたしには呪文のようだよ…。 《 もし、俺が好きなら……… その時間に、空公園に来て 》 「 ……… 」 《 信じて待ってる 》 ピッと言う会話が閉ざされた音が聞こえて我に戻った。 そんな優しい言葉、あたしにかけないでよ…。 好きだよ…、大好きだよ…。 啓斗くんを愛してるよ………。 172: 名前:乃愛☆03/12(金) 19 22 20 でぃあ*真子 さっそく呼び捨てにしちゃいましたぁ(⋈¨●)♡← いいところで終わると、読者が増えるのですよ((腹黒/ でぃあ*理沙さま 頑張ります!! 続きは今から書きます。 またコメ+ ゚ *。(●´Д`人´Д`●)。* ゚ + ょろちく♪ ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ 啓斗Side 携帯を切った俺の心には靄がかかっていた。 明日……結夏は待ち合わせの時間に来てくれるのか? 今の俺は、有り得ないほど弱々しい。 不安だけでいっぱいになりそうな俺の心と体。 結夏……、 不安な俺から自身で満ち溢れている俺に変えてくれ。 どうか、お願いだから……。 俺に結夏を信じさせて――…。 「 はぁぁ… 」 俺の口からは大きな溜息だけ。 ベットにぼすっと寝っ転がると、俺は腕で目を隠した。 ― 「 ん…… 」 目の前には歪んだ天井。 俺…あのまま、寝て……? 少し冷えている体をむくりと起こすと、 俺は目を何度か擦り、部屋から出た。 たまたま目に入った携帯。 手に取り、開くと…… メールも電話もない。 少し、がっかりする気持ちが現れる。 期待した俺はやっぱり可笑しい。 どうして、まだ結夏を信じることが出来るんだ? 自分が自分じゃないみたいだ……。 よく“自分のことは自分が一番分かってる”って言うけど、 俺はその逆だな。 “自分のことは自分が一番分からない” また深い溜息をした俺は、改めて部屋を出て 階段を降りて誰も居ないと思われるリビングに向かった。 リビングにある大きな黒いソファに座った俺は、 さっき寝たにもかかわらず、また横になってしまった。 こんなとき……したいことが何も見つからない。 こうゆうときに限って、何も手につかないんだな。 結夏……愛してる。 174: 名前:乃愛☆03/12(金) 21 31 19 でぃあ*しゃー(・∀・)さま お、面白くないですょΣ!?!? 出来たら切ない系にしてきますww でも、myが書くと…なんでかカラダ系より切ない系へGO!してしまうのです…笑 ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ▷▫◁ஜஂ▶▪◀ஜஂ 結夏Side 「 雄輔くん、体調どう? 」 まだ泣き足りない気持ちを抑えて、 あたしは雄輔くんがいる部屋に戻った。 ソファに近づくと、すぅすぅ…と雄輔くんの寝息が聞こえた。 寝てる…のかな? 電話来たときも寝てたけど、結構ぐっすり眠れてるんだ。 雄輔くんの寝顔を見て、ふっと顔が緩んだ。 可愛い…子供みたい。 …はっ! こうゆう態度が悪いんだよね? こう…誰に対しても甘いのはいけないんだよ…。 「 ん…… 」 ごそごそと雄輔くんが動き出した。 や、やばっ…!五月蝿かったかな? あたしは慌てて口を両手で押さえた。 やがて、雄輔くんの動きはピタリと止まった。 間一髪……、何か雄輔くんて寝起き悪そうなイメージだし。 あ…ごめん、失言。許して雄輔くん。 「 …!? 」 油断していたあたしの腕をグイッと引っ張られた。 引っ張られている方を見ると、明らかにやっているのは雄輔くん。 あれ…?でも、目は瞑ってる。寝てるの…? 「 ゆ、雄輔くん…? 」 腕をぎゅっと掴まれたまま、あたしは寝ている雄輔くんの上に乗ってしまった。 「 お、重いから…ね。離して… 」 雄輔くんから離れようと、掴まれている腕を動かすが… 寝ているはずの雄輔くんの腕は全く動かない。 「 雄輔く…きゃっ! 」 振り払おうと決意したそのとき、あたしの腕を掴んでいた手と反対の手があたしの腰まわりを押さえた。 やっ……これは、まじでやばいっ! 175: 名前:乃愛☆03/13(土) 15 37 51 「 んん……って結夏!? 」 やっと目を覚ました雄輔くんは顔を赤くし、驚いている。 こんなんじゃ勘違いされるに違いないっ。 「 あ、おはよー 」 あくまでも冷静に返事をする。 思い切り否定すると、逆に…って感じだし。 「 あの…さ 」 雄輔くんが頭をぽりぽりとかいて何かを言おうとする。 「 はいっ? 」 あたしは首を傾げると、目を丸くした。 「 お…降りてくれる? 」 「 え 」 あたしの動きがピタッと止まる。 降りる…って、ええええええええッ!? 「 ご、ご、ご、ご、ごめんッ! 」 あたしは慌てて降りようとして、バタバタと体を動かす。 2人が横になるのには、狭いソファにも関わらず動いたあたしは馬鹿だった。 案の定、あたしはバランスを崩しソファから落ちそうになる。 「 危なっ…! 」 ガタガタッ 落ちそうになるあたしの腕をグイッと引っ張り、 少しでも振動を抑えようとしてくれた雄輔くんも、 バランスを崩し、2人ともソファから落ちてしまった。 「 いったぁ… 」 「 …ってえ 」 2人ともぶつかったところを手でさすっている。 そして、不意に目が合うと…… 2人の距離は縮まってく。 や…やだ、何で心臓の動きが早くなるの? し、静め!心臓よ、雄輔くんに聴かれたら―…! 「 大丈夫か? 」 「 いたっ! 」 雄輔くんはけらけらと笑ってあたしのおでこをデコピンした。 何だ、デコピンかぁ……。 む? 何だって何、何だって! 何で残念がってるわけ? 期待……してたとか? でも、相手は雄輔くんだよ? あたしには最高の彼氏もいるのに…。 「 俺だけのプリンセス 」 続き10
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359: 名前:乃愛☆08/27(金) 15 00 40 355 357 358 美里サマ その読み違いは.慣れてますv; 馬鹿なんかぢあ無いと思いますっ! 訪問?有難う御座います-★! はい.乃愛ぺえ-すで頑張りますd(ω♥グゥ タメ.OKですw 356 留奈 啓「 本当ですか?留奈さんは. 俺のものって決まってるんですよ 」 はいっ.更新頑張ります-v 啓斗を見て.顔を赤くしちゃ駄目~ww ------------------------------------------ 啓斗Side 「 駄目だってばあ…っ…あっ! 」 「 結「 お客様、サイズはどうでしょうか? 」 扉越しから、海優の声がする。 啓斗はそれ(海優の声)を確認すると、 「 丁度良さそうです。 なぁ、結夏? 」 そう話しながら、 啓斗は結夏の陰核をこねくり回す。 「 ふっ…あ…! 」 両手で口を押さえて、 声を我慢している結夏。 「 ほら、いつもみたいな エロくて可愛い声出せよな 」 海優にわざと届かせるような、 いつもよりも大きな啓斗の声。 「 やあっ…んはあ!ふあっ…ん、ひゃああっ! 」 啓斗の声に反応したのか、 急に結夏の声が変わり びくんっ、と体を揺らし絶頂に達した。 - ボーッとしている結夏に服を着させて、 試着室から出た、啓斗と結夏。 試着室の目の前では、 結夏だけを睨んでいる海優。 「 結夏も、この服気に入ったみたいです。 あ…それと、俺のプレイも気に入ってくれたんだよな? 」 啓斗は、海優にミニスカを見せながら 結夏の頭を自分の方に引き寄せて、 見せびらかすように、そう言った。 ふふん…、と不敵な笑みを浮かべる啓斗と その隣で、おろおろとしている結夏。 そして、そんな2人を微笑むように睨んでいる海優。 363: 名前:乃愛☆08/29(日) 17 55 27 でぃあ*美里サマ 本当?面白いとか普通に嬉し-★*/. うん.美里サマのこめを見て 頑張って更新していくね-♥*. でぃあ*留奈 啓「 なんで.俺の顔見たら顔赤くなるの? 」 留奈の髪にそっと触れると. 耳元でそっ...と囁く啓斗。 んでしょ-★ 啓斗はエロくてなんぼッ← うあ-.どM発言頂きましたあww ―――――――――――――――― 結夏Side 啓斗くんの考えが分からない…。 何で、わざと海優さんが怒るような 挑発した態度を取るんだろう…? 「 お会計はあちらですので… 」 そう言って、啓斗の手から服を取ろうとする海優の手が わざとらしく、啓斗の手に触れる。 少し驚いた表情をしていている啓斗の考えも 関係なく、海優はその手を絡めていく。 ―ばっ。 「 お会計…、お願いできますよね 」 服を、海優に押し付けて 睨み付けるような顔をしてそう言った啓斗。 ― 『 先に外に出てて 』 啓斗にお会計の最中にそう言われた結夏は、 少し不安だったが、啓斗を信じ外へ出た。 「 はあ… 」 深く溜息をつき、何となくお店の中を 覗きこむ結夏。 「 えっ…! 」 嘘……でしょ…? あ、あたしの見間違いだよね…? 啓斗くんと、海優さんが キス…してたなんて……。 膝がガクガクと震え出し、 思わずその場に座り込む。 海優さんが啓斗くんの首に両腕を絡ませて お店の端でキスをしていた……。 「 結夏、お待たせ…って、どうした!? 」 紙袋を見せながら、 結夏に近づく啓斗。 「 ……ん 」 生まれたての子羊のように、 よろよろ…と立つと、 お尻についた汚れをぱんぱん、とはたく。 「 結夏…? 」 俯いている結夏を不思議に感じたのか、 その場で立ち止まり、顔を覗き込む啓斗。 「 啓斗……キス…して? 」 今にも泣きそうな、潤んだ瞳で 啓斗を見つめる結夏。 「 な……!…どうしたんだ? 」 不安気な顔をして、結夏の顎を くい、と持ち上げて見る啓斗。 「 いいから!……して 」 もしも、もしも…2人が、 本当にキスしたんだったら…。 あたし、不安なの…。 だから…早く、愛してる証拠が欲しい……。 大きな瞳から、つう…と涙が頬を伝う。 「 結夏… 」 啓斗は、結夏の腰を自分の方に引き寄せて 後頭部を撫でると、唇を近づけた。 10㎝……… 5cm…… 3cm… やだっ…!! 「 っ…!! 」 ―ぐいっ。 「 え…… 」 唇が触れる寸前のところで、 結夏は、啓斗を強く押した。 あの唇で、海優さんとキスしたんだ…… あの唇で、海優さんは満足してたんだ…… あの唇で、海優さんは感じてたんだ…… ―だっ。 結夏の頭の中には、啓斗と海優が キスをしていた場面が蘇るだけ。 気づけば、結夏は目指す場所も無く 啓斗から逃げるように走り出していた。 「 結夏ぁ…! 」 後ろから、何度もあたしを呼び止める声がしたけど 今はどうしても、足を止めることが出来ない…! 372: 名前:乃愛☆09/05(日) 19 20 21 でぃあ*mayサマ Azu.サマ 留奈 &サマ marry 美里 らっぱ こめ.有難う御座います-★. ---------------------------------------- 啓斗Side 何が何だか分からなかった。 会計を済ませた、啓斗の首に 白く細い腕が絡みつき、一瞬にして唇を奪われた。 その唇は、結夏とは正反対の "何もかも、知り尽くしているキス"だった。 「 …っ、お前…… 」 やや強引に、海優を突き放し ぎろり、と相手を睨みつける啓斗。 「 …ふふ。言っとくけど、私…、…… まだ、啓斗のこと諦めてないから 」 不敵な笑みを浮かべて、 意味深な言葉を並べた海優。 「 何言って…… 」 「 啓斗と、最後にSEXしたとき… 正直、諦めようとも思ったの 」 そう…。 俺との最後の"触れ合い"。 それは、相手に快感を与えるのではなく、 相手に苦しみを与えたものだった。 それなのに、何でこいつは まだ、諦めていないんだ……!? 「 でも、私…啓斗のSEXが好きだわ。 …そう確信したのよ 」 「 …、…俺は結夏が好きなんだ 」 男を誘うような瞳と手つき。 啓斗は、それから逃げるように店を出た。 店を後にしてから、結夏の態度が 明らかに急変した。 "キスして"…。 そう言ったのは、結夏なのに 何で、俺から逃げるんだ……? 「 くそっ…! 」 俺は、目の前を走っている結夏の背中を 見失いように見つめて、追いかけた。 「 待てって! 」 ―ぐいっ。 先回りした、啓斗は店の間と間から手を出し、 全力で走っている結夏の腕を強引に引っ張った。 「 きゃっ…! 」 ふらふらとした足取りで、 よろけるように啓斗の胸元へとぶつかった結夏。 啓斗の顔を見るなり、 逃げ出そうとする結夏。 「 やっ…! 離しっ…んんっ! 」 啓斗が掴んでいる腕を、 ぶんぶん、と振り離そうとする結夏。 その腕を自分のほうへ引き寄せて、 空いている手で、結夏の顎を持ち上げた。 「 んーんっ! 」 結夏の唇を捕らえると、顎と腕から手を離し 腰辺りと、後頭部に手を回した。 「 …っ、ふ……、…ん… 」 やがて、抵抗する力も無くなったのか 結夏は、目に涙を溜めてされるがままの状態になった。 「 ……、何で俺から逃げようとするんだ? 」 「 …… 」 結夏は、俯いたまま何も言わない。 「 答えて 」 そう言って、啓斗は結夏の両頬を ふわ…と優しく包むと、上を向かせて 目線を絡めた。 「 …だって、………じゃん… 」 うるうる、と目が潤んだまま 結夏は、何かを訴えている。 「 え? 」 「 だ、だって…! 啓斗、海優さんとキスしてたじゃん! 」 375: 名前:乃愛☆09/08(水) 18 51 10 でぃあ*留奈 そ-だよね.結夏が泣いたら 人類滅亡しちゃうんだから← 啓「 俺の味方も...して下さい 」 あ゛.啓斗のおめめが子犬のよ-に めっちゃ潤んでますよ-w ----------------------------------- 結夏Side 「 な、んで知って…!? 」 啓斗の両目が、大きく開かれ、 結夏は、自分の考えが正しいと確信した。 その言葉は、認めてる…ってことだよね? 「 あたし…、怖かった。 啓斗が、海優さんに取られるんじゃないか、…って。 」 震えた声で、弱々しく言葉を放つ結夏。 今にも瞳からこぼれそうな涙。 「 結夏…「 でも、もう……いいの 」 俯いていた顔を、上に上げて 真っ直ぐ啓斗を見つめた結夏。 「 啓斗が、海優さんを好きでも…… あたしが…、あたしがっ…! 啓斗を奪ってやるからぁ…っ! 」 力強くそう言った瞬間、 結夏の瞳からは、1粒の涙がこぼれた。 「 …結夏 」 「 …っく、ひっ…ぐす… 」 下唇を噛み締めて、声を我慢している結夏。 小さな身体を、そっ…と優しく包み込む。 「 すっ…好き……、ひっく…好きなの…! 」 あたしだけの啓斗くん…。 誰が何と言おうと…、 この人を、手放すことは無い…! 「 うん…、俺も 」 ぽんぽん…と一定のリズムで、 結夏の背中を軽く叩く。 - 「 ね…本当? 」 やっと泣き止んだ結夏が、 啓斗の胸に顔を埋めたまま小さく声を出した。 啓斗がもう一度、聞き返してみると、 「 本当に、…あたしのこと……好き? 」 啓斗の服を掴む手が、 微かに震えている。 「 うん…、好き…大好き 」 「 もっと…、もっと言って? 」 あたし…甘えん坊だなぁ。 もっと、もっと…って啓斗くんの、 全部が欲しくなってくる。 壁に寄りかかる啓斗に、 寄りかかる結夏。 「 好きだ… 」 「 もっと… 」 「 愛してる… 」 啓斗は、結夏の手を取り ぎゅっ…と手を繋ぐ。 「 んっ… 」 愛を確かめ合うような 熱い言葉と、熱いキス。 「 結夏…… 」 「 啓っ…ふ…斗…んっ… 」 薄っすら、目を開けて とろん…とした瞳で啓斗を見る結夏。 2人の舌が、絡み合う水音。 お互いの身体が熱くなっていく―…。 377: 名前:乃愛☆09/09(木) 19 32 01 でぃあ*まやサマ あげ有難う御座いますッ(´∀`*))ァ `,、 めっちゃ.あげ力はんぱないっすねww ------------------------------------ 啓斗Side 結夏の舌が熱い―…。 啓斗は、結夏の口を確かめるように 舌、歯を自分の舌でなぞれば、 唇を優しく吸い上げたりした。 「 …っ、ふ… 」 啓斗の胸板を、弱々しく叩く結夏。 「 …結夏? 」 「 まっ…ケホッ…ん、はぁ…はぁ… 」 唇を離すと、眉間に皺を寄せて 軽く咳き込んだ結夏。 「 悪ぃ…! 大丈夫か? 」 慌てて、結夏の背中を優しくさする啓斗。 「 ん…、大丈夫 」 にこ…、とふわっ…と優しい笑みを浮かべた結夏は、 背中をさすっていた啓斗の手を手に取った。 「 …結「 好き 」 他は目に入っていないかのような真っ直ぐな瞳。 「 …、……さんきゅ 」 少しの沈黙に戸惑う結夏の不安を 取り除くように、啓斗はにこっ…と微笑み 結夏の頭を、優しく撫でる。 「 …さて、帰りますか 」 色々なことがあったが、 デートらしいことは、何一つしていない。 「 …、……え? 」 寂しげな子犬のような顔をした結夏。 そんな顔…、すんなよ。 返したくなるなるじゃねえか…。 「 ほら 」 すっ、と結夏の目の前に 啓斗は、手を差し出す。 「 ……… 」 だが、結夏は黙ったまま 啓斗の手も取らない。 「 …、結夏? 」 「 …や 」 ぼそっ、と俯いたまま何か言った結夏。 聞き取れない啓斗は、首を傾げる。 「 やだ…、まだ…帰りたくないよ…… 」 顔を上げた、結夏の顔は 今にも泣きそうに見える。 「 まだ…、啓斗と一緒にいた…んっ!? 」 結夏の言葉を遮るように、 唇が触れ合う短いキスをする啓斗。 「 明日、会おう。…な? 」 「 俺だけのプリンセス 」 続き20
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282: 名前:乃愛☆07/20(火) 14 47 16 でぃあ*プリンさま あげ×50000000000000000000← 有難う御座いますッ❤ ---------------------------------------------------- 啓斗Side この異様に低くなる女性の声。 「 ……か、母さん? 」 振り返ると、そこには普段とは違う 格好をした母さんがいた。 「 あら?あら、あら、あらぁ 」 結夏を見るなり、にや…と不敵な笑みを浮べて 俺を横目でちらり、とみる母さん。 「 可愛い女の子連れてきちゃって、もうっ! 」 「 ぎゃっ! 」 そう言って、微笑みながら 俺の背中をバチン、と叩く母さん。 母さん…、結構…いや、まじで叩いたな? 「 初めまして、鬼の母親ですっ 」 母さんは、そう言って、一瞬を俺を睨みつけながら 結夏に向かってにっこりと笑う。 うあ…、やっぱりさっきの“鬼”を引きずってやがる。 だから、母さんは苦手なんだよなあ…。 「 あ、えと…はいっ。宜しくお願いします 」 結夏は一瞬、戸惑った顔をしたが すぐに癒し系、天使の微笑みを浮べた。 ああ…、癒される。 「 ささっ、狭いところだけど上がって~ 」 母さんは、結夏の手を引っ張り 家の中へと連れ込んだ。 「 は、はいっ。お邪魔します 」 そう言って、玄関で靴を脱ぎ しっかりと揃えた結夏。 「 まぁ、お行儀の良いこと! 啓斗!ちゃんと、見習いなさいよ 」 「 へいへい… 」 俺はふう、と溜息をつくと 渋々靴を揃えた。 「 あ、じゃあ…先に啓斗の部屋にでも行く? 」 「 え、えと… 」 結夏は、ちらっ…と俺の顔を見て サインを出してきた。 俺は母さんにばれないように、こっそりと頷いた。 「 じゃあ、行かせて頂きます 」 「 それじゃあ、飲み物はそっちに運ぶわね 」 母さんは、そう言うと俺の前を通りキッチンへと向かった。 結夏が階段を登っていると、匂いを嗅ぎつけたのか イチロウがとことこ…と近づいてきた。 「 にゃあ… 」 「 猫っ!? 」 急に大きな声を出して、後ろを振り返った結夏。 足元にいたイチロウを見て、結夏の目がきらりと光る。 「 だ、だ、抱いてもいいっ? 」 興奮状態の結夏に少々驚きつつも、 俺はこくこく…と何度か頷く。 も、もしかして…結夏って。 「 あたし、猫ちゃん大好きなの! 」 …やっぱり。 283: 名前:乃愛☆07/21(水) 13 45 13 「 ちょっ…駄目だってばぁ…! 」 俺の部屋にあるベットの上で横になり、 小さく声を出す結夏。 結夏の上に乗っているのは… 「 にゃーあ… 」 イチロウだったりする。 「 啓斗くん、イチロウちゃん…可愛いね! 」 「 おー… 」 俺は雑誌を見ながら、適当に返事をした。 今の結夏の発言を… “啓斗くん…可愛いね!” …に変えてほしいんだけど。 ―コンコン。 扉を叩く音で、俺と結夏と…イチロウはぴた、と動きを止める。 「 結夏ちゃん、楽しんでるー? 」 入ってきたのは母さん。 手にはオレンジジュースやケーキ。 「 あ、はいっ。楽しませて頂いてます! 」 結夏はにっこりと微笑むと、 イチロウを太ももに乗せた。 「 そう。良かった! 残念だけど、私…仕事があるの。 帰ってくるの、夜だから…また今度会いましょう? 」 「 え…あ、はい。 お仕事頑張ってください! 」 結夏は一瞬、残念そうに肩をすくめたが また、にっこりと微笑んだ。 「 有難う! あ、啓斗っ! 」 急に名前が呼ばれて、 俺はびく、と体を揺らす。 「 うい 」 「 あんた…結夏ちゃんに、 指一本でも触れたら…どうなるか分かってんでしょうねえ… 」 いつもより、低いトーンで 俺を睨みつけて話しかけてくる母さん。 そ、それは無理っす。 「 決まってるだろう、俺は紳士だぜ? 」 …嘘付いちゃった。 て、言うか俺等… 結夏の前で何堂々と言ってるんだ? 結夏は、顔赤くして黙っちゃったし… これは、手ぇ出すしかないっしょ。 俺のドSモードに火ぃ付いちゃったしねえ。 286: 名前:乃愛☆07/21(水) 18 20 56 でぃあ*縷々さま はい、スイッチ入っちゃいましたねv OFFにするためには……… 生贄(結夏)を神(啓斗)に捧げなくてh((ry/ww ---------------------------------------------------- 結夏Side 「 ね、ねえ…啓斗くっ…んん!? 」 長い沈黙が耐え切れず、啓斗くんに声をかけた。 すると、待ってましたと言わんばかりに 啓斗くんの、生き物のような舌があたしの口に進入してきた。 「 ん…んふぅ… 」 最初は胸板を叩いたが、啓斗くんの甘いキスには勝てない。 あたしの力はどんどん抜けていく。 「 ふぁ…ん…っ… 」 啓斗くんはあたしの後頭部を押さえ、 頭を後ろに引くあたしを阻止した。 …って言うか、長い! 頭がぼーっとしてきたし、 もう何にも考えられない……。 「 …ふ…ん…… 」 やっと、2人の唇は離れた。 2人の間には、銀色の愛し合った糸が繋がれた。 「 はぁ…は……きゃあ! 」 肩で息をして、呼吸をゆっくりと整えるあたし。 そんな、あたしを軽々と持ち上げた啓斗くん。 「 は、離してっ! けいっ…んん! 」 「 ちょっと黙れって 」 あたしの口の中に舌を入れて、呼吸をしながら話す啓斗くん。 貴方の人の黙らせ方はキスなんですかー!? ベットに優しく降ろされ、あたしは閉じていた目を開く。 目の前には、天井と……ドSの顔をした啓斗くん。 「 なあ、結夏 」 あたしの上に馬乗りになって、 首元に顔を埋めた啓斗くん。 「 な、何…? 」 「 たまには反対バージョンやってみたい? 」 啓斗くんの意味の分からない言葉に目が点。 “反対バージョン”て何? 「 つまり、こうゆうこと 」 啓斗くんはあたしの隣に寝転がり、 あたしの腕を引っ張った。 な、何で……? 「 何であたしが、啓斗くんの上に馬乗りになってるの!? 」 「 だから、これが反対バージョン 」 にっこりと、素直な笑顔を浮べた啓斗くん。 「 む、無理無理無理っ! 」 ぶんぶん、と顔を何度も左右に動かしたあたしを見て 啓斗くんは“冗談だよ”と言った。 「 やっぱ、俺が上じゃねえとな 」 そう言って、あたしの上にまた乗り シャツの中に手を入れた啓斗くん。 てっきり、ブラを外されるかと思った。 啓斗くんは、あたしの背中に優しく触れるだけ。 「 ん…ひゃあ…… 」 くすぐったい…。 「 なあ、結夏 」 「 ん…? 」 あたしの背中をなぞりながら、 耳元で囁いてくる啓斗くん。 「 机の上で下着脱いで、M字開脚してよ 」 …えむじかいきゃく? …エムジカイキャク? ………M字開脚!? 289: 名前:乃愛☆07/23(金) 18 17 20 でぃあ*ルナ様 やばいですねえ← 今から書いていきますね♡ でぃあ*縷々様 馬路、気になっちゃいますか!? 嬉しいです゜*(◎ 凵`圉)★ 気になるところで切るのが好きなんです((笑♡ ---------------------------------------------------- 啓斗Side 俺はふ、と不敵な笑みを浮べて結夏を見つめた。 「 そ、んな…。で、出来るはず無いじゃんっ! 」 結夏は顔を赤くして、強く否定する。 「 いいじゃん 」 「 嫌っ! 」 結夏は首を左右に振り、全力で否定する。 そんなに嫌なら…… 「 きゃあっ! 」 俺は、結夏を軽々と持ち上げた。 そして、机の上に座らせて目線を合わせた。 「 さて、下着…脱げよ 」 にっこりと、満面の笑みを浮べて 結夏の頬にそっと触れる。 「 い…嫌って言ったじゃん! 」 結夏は、つん…とそっぽを向き 俺の言葉を耳に入れない。 「 じゃあ、2択 」 俺は人差し指と中指を立てて、結夏の目の前に手を出した。 「 その1、その場で全裸になり…俺の目の前でM字開脚 」 「 なぁっ…!? 」 顔を赤くして、今にも俺に何かを投げつけようとする結夏。 そこまで、恥ずかしいことなのか? 「 まぁまぁ、落ち着けって。 その2、そこの窓に胸を押し付けたまま…俺との行為を続ける 」 「 はぁ!? 」 窓を指差した俺を睨みつけて、反抗するかのように 大きな声を出した結夏。 「 ま、窓って…! だって、通行人いるじゃん! 」 結夏は外を指差して、否定するように言った。 「 うん。皆に、結夏の体を見せよう 」 当然、のような顔をして俺は言った。 結夏は“そんなの出来ない…”という顔をした。 「 さぁ、どっちにする? 」 司会者のように、俺は結夏に話を振る。 結夏は黙って、俯いている。 「 ……2 」 「 え? 」 小さく何かを呟いた結夏に問いかける。 「 その2の啓斗くんとの行為……! 」 顔を真っ赤にさせて、俺を睨みつけながら言った結夏。 「 ほう…、以外だな。 結夏なら一番を選ぶと思ったよ 」 「 な、何でよっ…! 」 閉じていたカーテンを、勢いよく開けて 外を眺めながら言う俺。 「 だって、その1なら…俺だけに見られて済むだろ? でも、その2は…間違えれば交通人に見られるじゃん 」 「 あっ…! 」 みるみる青ざめていく結夏の顔。 さっき、結夏が言ったじゃん。 “だって、通行人いるじゃん”って。 あーあ、自分の天然、鈍感…etcを恨みな。 290: 名前:乃愛☆07/23(金) 18 28 30 結夏Side 「 まぁ、決まっちゃったもんはドンマイだよ。 さて……始めようか……結夏ちゃん 」 にや…と悪魔のような、微笑みをして あたしを窓側に追い詰める啓斗くん。 背中にひやっ…と冷たい感触。 これは…窓だ。 「 結夏… 」 啓斗くんは、片手をあたしの頬に触れて 片手を窓につきながら、甘いキスをした。 「 んっ…ふぅ……っ… 」 そして、啓斗くんの手はあたしの服の中に入り、 器用にピンクのブラを外した。 「 ふぁ…んん……啓っ…ふ… 」 やっと唇が離れたかと思うと、 啓斗くんの唇は、あたしの胸へと向う。 気づけば、あたしの上半身は裸になっていた。 「 あっ…! 」 啓斗くんは、あたしの露になった胸の突起に、唇を近づけた。 「 あぁんっ…! 」 そして、口で包み込むと、 中で遊ぶように舌で突起した乳首を転がす。 「 あんっ!…駄目っ…んぁ…! 」 カーテンをぎゅ…と掴み、手に力を込める。 次第に全身から、うっすらと汗が滲んできた。 「 はぁんっ! 」 突起したピンク色の綺麗な乳首を甘噛みされて、 あたしは体を反らして、びくんっ…と絶頂した。 「 …そろそろか 」 啓斗くんはそう言って、 向かい合っていたあたし達の体制を変えた。 あたしの後ろに啓斗くんが周った。 外からはあたしが見えるはずだ。 突起している乳首がたまに窓に当たる。 「 っ…! 」 この体制、恥ずかしい…。 294: 名前:乃愛☆07/27(火) 17 49 34 でぃあ*縷々さま はい、2選んじゃいましたねえ((笑 今から更新しますv でぃあ*アグレッシブむとおさま 面白いですかッΣ 普通はエロ中心的に話を進めないと いけないんですよねえ-。゚(゚*´Д⊂グスン 乃愛、ど-してもエロ書けないんですよぉ← ほ、惚れましたかッ!?ありえませんねww でぃあ*留奈さま 隠れファン!?Σ、 堂々として下さいww 啓斗くんに惚れるということは…留奈さま、Mですか?← ---------------------------------------------------- 啓斗Side 俺に背を向けて、尻を突き出している結夏。 結夏は窓に手をつき、顔を逸らしている。 こんな格好…、外から見られてると思ったら 恥ずかしいだろうなぁ…。 俺は、にやっ…と不敵な笑みを浮べて、 結夏の綺麗な尻を両手で押さえた。 「 啓斗くぅ…んはああっ! 」 俺は、結夏の言葉を遮るように 自分のものを結夏の中に挿入した。 窓についている、胸が俺が腰を動かす度に動く。 俺は、そんな結夏の胸を腰を振りながら揉み始めた。 「 あんっ!…やっ、あっ…恥ずかしっ…あっ! 」 揺れている胸を窓に押し付けて、 乳首をこりっ…と動かす。 「 ふやぁあっ!…んぁあっ…あっ…あんっ! 」 すると、結夏の声は更に大きくなり 中はぎゅう…と締め付けられた。 「 くっ… 」 俺は、小さく声を漏らすと 腰の動きを早めた。 「 あんっ!イクッ…イっちゃう! 」 片手を窓に置いたまま、片手で俺の腕を掴む結夏。 俺は、結夏の両手を掴み後ろに引き、ずんっ…と奥に突いた。 「 …っひゃあああぁあ! 」 結夏の体は大きく後ろに反れた。 彼女の全身は窓に任されている。 俺は、ひょいっと彼女を持ち上げて 自分のベットに優しく降ろした。 「 啓斗くん?…はぁ…はぁ… 」 肩で息をしながら、首を傾げて俺を見る結夏。 俺は、結夏の足を上に上げて、寝た状態のまま M字開脚にさせた。 「 なっ…!? 」 結夏は、丸見えとなった自分の大切な場所を 両手で隠そうとした。 …だが、俺はそれを見事に阻止し、 結夏のそこに顔を埋めた。 ぺろ…と飴を舐めるようにすると、 結夏の体はびくんっ…と大きく反応した。 「 ひゃあっ! 」 結夏のそこからは、愛液が溢れるばかりに流れていた。 俺は、ゆっくりとその中に指を忍ばせた。 「 ああん… 」 ぬぷ…、と音を立てて俺の指、2本が一気に結夏の中に入った。 結夏の中は、温かくぬるぬるとしていた。 俺は、指をばらばらに動かした。 「 あっ!…やっ、らめっ…! 」 296: 名前:乃愛☆07/29(木) 14 41 54 でぃあ*少数さま 隠れファン有難う御座いますッΣ いやん、告白みたいですぅぅ///((照れるなよ← タメ語大丈夫ですよ-♥ お話、是非しましょうbb* ---------------------------------------------------- 結夏Side まだ、息が整っていないあたしをお構いなしに どんどん攻めてくる啓斗くん。 勢いよく、あたしの中に入れた指を 勢いよく、あたしの中から抜く。 「 っあ…! 」 そのときでさえ、あたしは小さく声を漏らす。 啓斗くんは、人差し指と中指についた、 あたしの愛液を見ながら不敵な笑みを浮べた。 「 随分、感じてるんだな… 」 啓斗くんは、そう言うと あたしの両足を掴み、顔の横まで持ち上げた。 お腹が……苦しい。 「 はぁああぅん! 」 そう考えていると、啓斗くんは 露になったあたし中に自分のものを入れた。 「 あッ! はぁ…ん! 」 啓斗くんは、腰を動かしながら あたしのクリをこねくり回した。 「 あひっ! な、中が壊れちゃっ…! 」 す、…すごい気持ちいいっ。 啓斗くんのものがあたしの奥を突付いてる。 いっちゃう! 「 らめえっ! …ひゃああぁあっ! 」 ベットが軋む音と共にあたしは絶頂に達した。 「 はぁ……はぁ… 」 肩で息をしているあたしを、 軽々と持ち上げた啓斗くん。 あたしを、お姫様抱っこして部屋を出て 向かった先はお風呂場―…? 「 啓斗くっ…? 」 297: 名前:乃愛☆07/29(木) 14 42 17 お風呂場の前であたしをおろし、 啓斗くんは、シャワーの温度調節をしている。 あ…、シャワー浴びさせてくれるんだ。 啓斗くんは、中に入ると あたしの手を引いて中に連れ込んだ。 「 足……開いて? 」 「 え? 」 「 いいから 」 突然の言葉に驚きながらも、 あたしはコクン、と頷き足を開いた。 啓斗くんは、シャワーを手に持ち 強さを“強”にした。 《 シャー!! 》 「 ひゃあぁんっ! 」 一瞬、何が起こったのか理解出来ない。 啓斗くんは、あたしのあそこにシャワーを向けたのだ。 「 ふうっ…あっ! 」 下唇を噛み締めて、声を我慢していると 啓斗くんは、あたしのクリにシャワーを当てて あたしのお尻の穴に指を入れた。 お尻はっ…! あたしの抵抗も虚しく、啓斗くんは 指の抜き差しを繰り返した。 お風呂の中だからかな…? 体がすぐに熱くなって、息が苦しくなってきた。 もう駄目っ…! 「 っああぁああ! 」 体を大きく反らし、シャワーを当てていた 啓斗くんの腕を掴んであたしはイッた。 「 啓…「 結夏、可愛い… 」 ふらふらのあたしをぎゅ、と抱きしめた啓斗くん。 用意されたかのようにある、湯船にあたし達は入った。 今、気づいたけど…。 まだ、夜じゃないんだし… 明るいから恥ずかしいな……。 啓斗くんの座っている上に、 あたしはちょこん、と座った。 「 結夏の体、綺麗…… 」 啓斗くんはあたしの耳元でそう囁いた。 あたしはぴくん、と小さく反応する。 「 やっ…! 」 啓斗くんは、イッたばかりのあたしの あそこを人差し指でちょこちょこ、といじってきた。 な…、今日の啓斗くん……エッチ過ぎるよぉ。 こんなんじゃ、体が持たない~っ。 「 あっ…ふ…ん……! 」 クリをなぞられたり、焦らされたり、 引っ張られたり、押されたり…………。 今日の啓斗くんは、本当にエッチ。 「 結夏… 」 啓斗くんは、何度もあたしの耳元で名前を囁いた。 片手でクリをいじり、片手で乳首をいじる。 そんなに一気に…!! 「 ひゃああぁあ! 」 今日……、何回目だろう? もう、頭が真っ白で何も考えられない。 「 俺だけのプリンセス 」 続き16
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きらり「はぁ……このキャラめっちゃ疲れる」 執筆開始日時 2012/10/13 元スレURL http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1350112745/ 概要 ※キャラ崩壊につき注意 司会「今日のゲストは諸星きらりちゃんでした!」 きらり「おっすおっす! 今日はありがにょわー☆」 司会「それではまた来週お会いいたしましょう!」 きらり「ばいばーい☆」 司会「……」 きらり「……」 AD「ハイ、カットでーす」 司会「お疲れ様でーす」 きらり「おつかれさまですー☆ はっぴーですかー?」 司会「きらりちゃんは元気だね」 きらり「きらりんぱわー☆だぅ! 司会さんもきらりんぱわーでハピハピきゅんきゅんすうぅ?」 司会「ははは、またの機会に頼むよ」 タグ ^諸星きらり まとめサイト えすえす エレファント速報 魔王と勇者のSS物語 SS森きのこ! ストーリア速報
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321: 名前:乃愛☆08/09(月) 18 08 04 でぃあ*縷々さま 更新しちゃいました-♥ 今から、また書いていきますねbb* でぃあ*留奈 ヤバいかな-?ww 啓「 どう苛めて欲しいか...、言って下さいよ 」 啓斗は、乃愛の手によって良い男へと成長していくのです...♥ また、見に来てね!!待ってまぁすv ---------------------------------------------------- 結夏Side 疲れ果てたあたしの額にそっと降りてきた 啓斗くんの温かい右手。 「 啓斗くん…… 」 あたしの頭をゆっくりと撫でながら、 啓斗くんは優しい顔をしている。 「 啓斗ね 」 顔や行動とは裏腹に、言葉は胸に突き刺さるような言い方だ。 呼び捨てなんて、すぐ慣れるわけないじゃないっ…。 「 啓斗… 」 あたしの言葉を受け取るように、 啓斗くんは両手であたしを包み込んだ。 すっぽりと入ってしまうあたしの体。 啓斗くんが大きいのか、あたしが小さいのかよく分からない…。 でも、すっぽり入っちゃうのって…大好き。 「 結夏も、とうとう俺だけじゃ物足りなくなったんだな 」 啓斗くんは、鼻で笑いながらそう呟いた。 何を言っているのかよく分からない…。 首を傾げたあたしを見て、また鼻で笑った啓斗くん。 「 だって、最後とかさ。 自分でクリ摘んでたじゃん 」 「 えっ…!? 」 “信じられない”…、 あたしがそんなことするなんて…。 「 こんな感じに摘んでたぞ 」 啓斗くんは、にや…と悪魔のように微笑むと あたしの陰核(クリ)をきゅうっ…と摘んだ。 突然、体中に電流が走ったような感覚があたしを襲った。 「 ひゃあんっ! 」 たった一瞬のことだったのに、 あたしの体は大きく反応した。 「 おお、感度良いなぁ… 」 啓斗くんの博士のような、関心した言い方。 ちょっと触られただけなのに…、恥ずかしい。 「 まぁ、エロい結夏は大歓迎だから 」 啓斗くんは舌をぺろっ…と出して、 物欲しそうな顔をして、あたしを見つめた。 そ、そんな顔しないでっ…。 あたしは、赤くなった顔を隠すように 啓斗くんのベットに潜り込んだ。 323: 名前:乃愛☆08/10(火) 18 58 44 でぃあ*縷々さま 啓「 本当?じゃあ、縷々さんが俺のこと...満たしてくれるの? 」 あげ、有難う御座います★! ---------------------------------------------------- 啓斗Side 結夏は本当に可愛いな……。 ずっと、俺のものでいてよ。 ずっと、俺の中にいてよ。 ずっと、俺の傍にいてよ。 ずっと、ずっと………。 「 ねえ、啓斗く…じゃなくて、啓斗 」 頬を赤く染めて俺の名前を呼び捨てにしている。 そんな些細な行動すら可愛らしいと思える。 「 うん、なぁに? 」 俺は、くすっ…と微笑んでから首を傾げてやわらかい口調で問いかけた。 「 あ、のっ…… 」 急に顔を真っ赤に染めて、言葉に詰まる結夏。 一体、何が何があったんだろう…? いきなり、顔を赤くしちゃって……。 「 よっ、夜ご飯……作りましょうか? 」 上半身を起して、露になっている体を シーツで隠しながら、言ってきた結夏。 ああ、そう言えば腹が減ったような…。 俺は黙って、こくり…と頷いた。 結夏の顔はぱぁぁ…と明るくなっていく。 「 あの…、服…下に置いたままだから、その… 」 「 ああ。そうだな、Tシャツでいい? 」 戸惑っている結夏の姿が兎のように見える。 タンスの中から、小さめなTシャツを探す。 「 あ、これなら良いかも 」 中学のときに着ていたTシャツ。 俺は、それを持ち結夏に近づいた。 「 ありがと…んん!? 」 両手を俺に差し出している結夏を無視して 俺は、結夏にTシャツをやや強引に着せた。 「 あ…れ? 」 俺は目を丸くした。 小さめなTシャツを選んだはずなんだけど…。 「 お、おっきいよぅ… 」 涙目で俺を見つめている結夏。 Tシャツは結夏の膝のちょい上あたりまである。 「 ぷはーっ!! 」 そんな間抜けな姿に俺は爆笑。 こ、ここまで小柄な女の子って…。 ― 「 ひーひー… 」 「 もう、笑いすぎっ! 」 俺はリビングのソファに座りながら 料理をしている結夏を見ながら、未だに笑っている。 だぼだぼのTシャツを着ながら、 母さんのフリルのエプロンをつけている。 結構…いや、かなり…エロいかも。 本当は、裸エプロンとかしてほしいんだけどな。 326: 名前:乃愛☆08/11(水) 17 58 28 でぃあ*縷々 さっそく.呼び捨てにさせて頂きましたv ところで...今更ながら.お名前は何と読むのですか?w 乃愛は.漢字苦手だし.文才無いし...お恥ずかしいです/// 啓「 ひどっ!Σ まぁ...そんな縷々さんも良いけどね 」 でぃあ*大阪っ娘。さま 大阪っ娘さまは.裸エプロン好きなんですか-?((笑 啓「 えっちな俺は嫌い? 」 ---------------------------------------------------- 結夏Side 「 ねー、何作るの? 」 ソファに座りながら、啓斗くんは 目を輝かせて私を見る。 くすっ…、小さい子みたいで可愛いっ。 「 オムライスだよっ! 」 ピーマンと人参を両手に持ち、啓斗くんに見せる。 「 オムライスとか、めっちゃ好きなんだけど! 」 啓斗くんの顔が、ぱぁぁ…と明るくなる。 鼻歌を歌いながら、調理中のあたしを見つめる啓斗くん。 そ、そんなに見つめないでーっ! 体中が心臓になったみたいに、どきどきしてる…。 うう…、緊張して上手く出来るか分からないよぉ。 てゆーか、指切っちゃったらどうしよ…。 ― 「 か、完成しましたっ! 」 「 待ってましたぁ! 」 オムライスを持って、机に置く。 他には、サラダとデザートのゼリーも作りましたっ。 「 食って良い? 」 ソファにいた筈の啓斗くんは、 気づけば机の椅子に座っていた。 な、何と素早い…。 「 どうぞ 」 あたしは、麦茶をコップに注ぎながら にこっ…と微笑んでそう言った。 何か、新婚さんみたい…。 いつか、本当にそうゆうのが来ればいいな。 「 んまいっ! 」 にこっ、と満面の笑みを浮べた啓斗くん。 あたしは、啓斗くんに麦茶を渡してから 結構、上手く出来たオムライスにスプーンを入れた。 ― お皿も洗い終わって、今は休憩タイム。 あたしは、啓斗くんの腿に座り抱かれている。 「 あ、そうだ。 風呂…入ってきていいよ 」 TVのチャンネルを変えながら、 そう言った啓斗くん。 「 そ、それじゃあ… お言葉に甘えて、先に使っちゃうね 」 あたしは、啓斗くんの傍から離れて お風呂場へと向かった。 327: 名前:乃愛☆08/11(水) 18 13 25 啓斗Side 今、俺は結夏の新しい服を洗面所に置こうと思っている。 …つーのは、口実で! 結夏の色っぽい姿を見るために、向かっている。 勿論、俺は結夏と一緒に風呂入るつもり。 一応、結夏の着替えを洗面所に置き 俺は、風呂場の扉を開いた。 「 えっ!? 」 頭を洗っていたのか、上げていた両手を 大事な部分へと向かわせる結夏。 お風呂に入ってるせいか、 顔はほんのり赤い。 「 俺も、一緒に入ろうと思って 」 にこっ、と笑った俺を見て 結夏は言葉に詰まっている。 「 体は洗った? 」 俺の問いかけに、首を左右に振る結夏。 「 よし、じゃあ俺が洗ってあげる 」 結夏を、やや強引に椅子に座らせて 手にボディーソープを少し多めに絡ませる。 俺は、結夏の後ろに周り 撫でるように背中を洗い始めた。 「 ちょっ、大丈夫だよ!? 自分で出来るってば…あっ…! 」 抵抗する結夏の背中を 人差し指だけでつー…と優しく触れる。 「 スポンジとかより、 人の手の方が、しっかり洗えるぞ… 」 耳元でそう囁き、俺は後ろから 結夏の胸を揉むように洗い始める。 「 んっ…はぁ…啓… 」 座っている体を捻って、俺の名前を呼ぶ結夏。 その、結夏の顔に俺は心臓を揺らす。 ―どきんっ。 結夏の右乳首を指先で、こりこり…と弄ぶ。 左の胸はリズムよく揉む。 「 ふぁっ…両方はぁっ…んっ…らめぇ…! 」 お風呂場だけに、声が響く。 結夏の顔が段々と赤く染まっていく。 「 下も洗わないとな 」 そう言って、片手で乳首を弄びながら また、手にソープを絡める。 そして、ぴと…と結夏のあそこに手をつける。 「 ひうっ!…つ、冷たいよぉ…あっ! 」 結夏の陰核を、ぬるぬるとしたソープのついた手で 強弱をつけてこねくり回す。 「 んっ!…はぁん…あっ!…っ…あ… 」 結夏の声も、俺の手に合わせて 強弱のついた声を出している。 336: 名前:乃愛☆08/16(月) 19 22 02 でぃあ*marryさま 初めましてーっ♡ 全部読んで頂けたんですかーっ!? めっちゃ嬉しいです♥*/. 文が上手い!?Σ な.何を言ってるんですかぁv うちは.文才無いですので...泣 ふぁん.嬉ぴぃです★! JKですかー...羨ましいですっ。 タメ全然OKですよぉ♪*. でぃあ*ちぇりぃ☆さま ヤバイですか!?Σ 興奮しちゃってえ...ドMですねえv 面白い!? う.嬉しいです♥ 頑張ります! 陰ぢあなくて.表で堂々と応援して下さいw ---------------------------------------------------- 「 結夏… 」 結夏のぷっくり、と膨らんだ陰核を 色々と刺激をしながら、俺は耳元で名前を囁いた。 「 ひあっ…!あっ、んあっ…! 」 つま先まで、ぴん…と力を入れた 結夏は、俺に体を委ねている。 俺は、結夏の反応を楽しみつつ 人差し指で陰核をこねくり回した。 「 ひゃあんっ!んんっ、っああぁ! 」 体をびくんっ、と揺らして 結夏は小さく絶頂に達した。 「 もう、イッたんだ… 」 くたぁ…と、力が抜けている結夏の耳元で 俺は、ゆっくりめな口調で囁いた。 俺を、とろん…とした瞳で見ている結夏。 気づけば俺は、結夏の唇を奪っていた。 「 んんっ…ふ… 」 自然と瞳を瞑った結夏は、 余程疲れたのか、抵抗しなかった。 風呂場での長く、深いキス―…。 舌を絡める水音が、風呂場に響く。 そのいやらしい音が、結夏の頭を真っ白にさせる。 「 ふっ…んー…っ! 」 段々と息が出来なくなってきたのか、 俺の首に回していた腕を離して、 胸板を押してきた結夏。 俺は、少し唇を離して 結夏に少しだけ休憩を与える。 「 …っぷはぁ…!なっ…んぅ… 」 結夏の後頭部を片手で持ち、 自分の方に寄せて、またキスをする。 「 …んんっ…けっ…と…ふ… 」 俺の名前を途切れ途切れで呼ぶ声。 目を開き、結夏の顔を見ると涙目になっている。 「 はぁ…はぁ…… 」 肩で息をしている結夏。 俺は、結夏をぎゅっ…と抱きしめた。 「 啓っ…? 」 結夏は、目を丸くして 俺に包まれただけ。 俺は、風呂場の扉を開けて 用意してあったバスタオルを自分の腰に巻き もう1つを結夏の全身に巻きつけた。 「 ちょっ…、身動きがぁ…! 」 腕なども、一緒に巻きつけたため 結夏は幾ら動いても無意味だ。 そんな結夏をお姫様抱っこをして、 俺は、自室へと向かう。 「 啓斗っ…、どうしたの? 」 自分でも良く分からない。 ただ…、今は結夏を抱きたい。 337: 名前:乃愛☆08/16(月) 19 33 24 結夏のバスタオルを巻いたまま、 俺は結夏をベットにおろす。 抱きたい…抱きたい、けど…。 俺は、結夏の隣に寝て そっと包み込んだ。 「 啓斗…? 」 「 もう、寝よう 」 不思議そうな顔をしている結夏。 だけど、少し考えた後に 結夏はこくん…と、小さく頷いた。 「 寒くないか? 」 「 平気 」 「 苦しくないか? 」 「 全然 」 「 無理してな…「 大丈夫 」 俺の問いかけに、すべて微笑んで答える結夏。 そんな俺の問いかけを、遮った結夏。 「 大丈夫、幸せ… 」 そう言って、結夏は眠りについてしまった。 やっぱり…眠かったんだよな。 やっぱり…疲れたんだよな。 それなのに、俺は……。 ごめん、ごめんな…。 深く反省している中、 気づけば俺は眠りについていた―…。 ― 『 啓斗ぉ…… 』 「 結夏? 」 俺の名前を呼ぶ、声。 振り返ると、そこには結夏がいた。 『 啓斗の…欲しい… 』 結夏は、舌をちろっ…と出して 物欲しそうな顔をしながら、俺のものを見た。 「 何言って…! 」 『 いいじゃん… 』 そう言って、結夏は俺のものを露にした。 先っぽだけを咥える結夏。 「 っ…結夏… 」 『 啓斗の美味しい… 』 付け根まで口に咥えた結夏は、 1人で顎を動かしてる。 「 う…あっ…出る! 」 ― 「 啓斗っ! 」 「 ん…ああ…? 」 小鳥の囀りと共に聞こえたのは、 結夏の声。 あ、あれは……夢だったのか。 ちょ、っとショックだなぁ…。 テンションの低い俺を見た結夏は、 少し心配そうな顔をしている。 「 何か、あったの? 」 「 いや…その…夢で…… 」 俺は、自分のものを見つめながら ぼそぼそと呟いた。 「 夢がどうしたの? 」 俺は、夢の一部始終を結夏に話した。 話し終えたとき、俺のものは膨れ上がり 結夏は、顔を真っ赤にさせていた。 あー、怒られる…。 「 その夢……、実現させてあげようか? 」 自分の唇に触れながら、少し控え気味に言う結夏。 ゆ、結夏っ…!? 「 俺だけのプリンセス 」 続き18
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63: 名前:乃愛☆12/16(水) 17 38 34 結夏Side 「 ふんふっふふ~ん 」 庵蓮くんに告白された後、 あたしはこれでもかッ!ってほど浮かれていた。 だって、手も繋いでるし!! 「 へったくそな鼻歌 」 庵蓮くんはふっと鼻で笑うと あたしのおでこをつんとつついた。 「 え!?下手? 」 ちょっと残念… 浮かれすぎかな? 「 う-そ、すっごく可愛い 」 あたしの反応を見たからなのか 単にいじめたいのかは分からないけど、 すぐに庵蓮くんは微笑んで訂正してくれた。 あたし達のクラスは3階にある。 ちなみに進路相談室は2階。 話すことも話したしあたしはてっきり教室に戻るのかと思っていた。 だが、庵蓮くんがあたしの手を引っ張っていくのは 3階の図書室。 「 あ、庵蓮くん。何処行くの? 」 「 え、何処って…図書室 」 「 うん、そうなんだけどね! 教室に戻らないの? 」 「 戻らない 」 えええええええ!?!?!?!? 「 な、何で!? 」 「 そのうち分かるよ 」 庵蓮くんはあたしの頬にちゅっと音を立ててキスをしてきた。 こんな格好いい人にこんなことされたら、 断ることも何も出来ないよ…。 図書室には誰も居なかった。 まぁ…居たほうがおかしいけど。 図書室の真ん中にある椅子にあたし達は座った。 何をするのか未だに分からないあたしは 庵蓮くんの方を見て聞こうとした。 「 ね-、庵蓮くッ…んッ、ふぁ… 」 庵蓮くんを見た瞬間顔がドアップになって、 口の中に庵蓮くんの舌が入ってきた。 いきなりのキスに思わず目を閉じてしまうあたし。 それは庵蓮くんにとって絶好のチャンスだったのか、 5分後にはあたしの服は全部脱がされていて、 大きな机の上に寝せられていた。 「 あッ!…そこ、はぁッ…駄目え…んッ 」 庵蓮くんの舌はあたしの胸からお腹、 太ももと行き、最終的に着いたのはあたしのあそこだった。 音を立てて舐める庵蓮くんを見ると、 あそこが熱くなってムズムズする。 「 な、入れていい? 」 愛しているなら当然のこと―… あたしは、庵蓮くんが好き。 「 うん…あたしの中を庵蓮くんの形にするまで… あたしを庵蓮くんで埋めてくれるまでして? 」 あたしの口から出た意外な大胆発言。 こんな言葉、いう機会なんてないと思っていた。 「 あッ…入ってる! あたしの中に庵蓮くんのがッ…ああッ! 」 大きくなった庵蓮くんの物が 音をたてて入ってくる。 「 ッ…んッ…!! 」 「 声出して。 もっと結夏のエロいところ見たい 」 少し頬を染めた庵蓮くんの笑顔。 気づけばあたしは自分から、あそこが見えるような 体制をとっていた。 そしてそれは、庵蓮くんにとって自分のものが 入りやすい体制だった。 「 ひゃあッ…あッ、あッ…! 子宮に、いッ!当たってるよおッ!! 」 ゴツゴツとお腹を伝って振動が響く。 子宮に当たるたび、あたしはおかしくなっていく。 「 あッ、あッ、イクッ…! イッちゃうよおッ 」 「 ハッイケよ…ハッハッ 」 荒い声がする中あたしは体を反って 大きくイッた。 64: 名前:乃愛☆12/17(木) 18 22 34 啓斗Side 「 じゃあな 」 「 うんッ!ばいばい! 」 あの後俺達は急いで荷物を取りに行き帰ることにした。 俺は、送るのを嫌がる結夏を無視して、送ることを決めた。 結局2人で帰ったのだが、 結夏も結構ノリノリだった。 結夏の家に着くと、門の前で結夏は俺に手を振った。 しかし、家には入ろうとしていない。 「 入んないの? 」 「 んッ?え、え-と…曲がり角まで見てたいなって思って 」 結夏はにこっと天使のような微笑みを俺に見せた。 くうううううッ…可愛い!! 「 そっか。 じゃ、風邪引くなよ? 」 「 うんッ! 」 小さな子のように素直で明るい返事をする結夏。 か、可愛いッ!!(2回目) 角を曲がる直前、 俺は結夏の方を振り向き 「か・わ・い・い」と口パクで言った。 意味を分かったのか、 結夏の顔は真っ赤になった。 うおおおおおッ、可愛い!!(3回目、馬鹿) 角を曲がり、数分で着く家に入ると 俺は自分の部屋に入り携帯をバックから取り出した。 ------------------------------ Dear 結夏 今、家に着きました。 体は大丈夫? またヤるんだから、 体は大事にな!! From 啓斗 --------------------------- 数分後、すぐに返事が返ってきた。 ---------------------------- Dear 庵蓮くん 庵蓮くんのエッチ/// 体は大丈夫だよ! 心配ありがとう(*´∀`*) ---------------------------- …可愛い―――ッ!!!! 何々、この顔文字ッ。 女の子って感じがするなぁ! っていうか、結夏だから可愛いんだよなぁ。 65: 名前:乃愛☆12/18(金) 18 15 49 結夏Side 「 庵蓮くんのエッチ… 」 メールを打ち終わった後、 あたしは携帯に向かって顔を赤くし呟いた。 でも…、 “体は大丈夫?”っていう優しさが嬉しかった。 コンコンッ 「 ッ!!は、はぁい! 」 いきなり部屋のドアが鳴りあたしは驚いて 携帯をバックにしまいこんだ。 「 結夏ぁ~…、ここ分かんない 」 前髪を赤いゴムで結び ダボッとしたジャージを着て あたしの部屋に来たのは、 今村 結愛imamura yua 高校1年生のあたしに勉強を教えてもらおうとしている、 高校3年生の頼りない姉です。 「 はぁ…何処? 」 あたしは呆れた顔で溜息をして姉を見た。 姉はにっこりと可愛らしい笑みを浮かべた。 頭悪いってことを言わなかったら… すっごく可愛いんだけどなぁ…。 「 ここ!! 」 ……え。 ここって、 高1で習ったことを基本とする応用問題ってやつじゃあ… ないんでしょうか…。 「 え、何!? そんなに難しい問題だった? 」 姉はいきなりおろおろと動き出し、 問題集に目をやった。 「 ここはね… Xに4を代入して… 」 数十分後… やっと姉が理解してくれたようだ。 「 分かったぁ! 有難う、天才になった気分だよ!! 」 そう言って、爽やかな笑顔を部屋に残し 姉は鼻歌を歌いながら出て行った。 66: 名前:乃愛☆12/21(月) 18 50 01 皆様え* 更新が遅くなって申し訳ありませんでした! 色々と忙しく、Pcを開ける時間がありませんでした。 今後は、しっかりと更新していきたいと思います。 ---------------------------------------------------- 啓斗Side 「 ふぁあああ… 」 朝。 俺は目覚ましよりも少し早く目覚めた。 体を起こすと俺は首を何度かコキコキと鳴らし、 部屋着のまま、リビングに向かった。 「 あら、早いのね 」 朝ごはんのいい匂いを感じていると 父と俺の弁当を作っている母の姿があった。 「 お-。何かすっきり目覚めた 」 「 ん-…、啓早いな 」 俺が席につくと同時に眠そうな父が来た。 仕事に行く奴が俺より遅くていいのかよ…。 普通、ベタなドラマでは母と父が「おはよう」って むかえてくれんじゃねぇのかよッ!! 俺は軽く朝食を済ませると 母から弁当を貰い家を出た―… 向かった先は学校…ではなく、結夏の家。 結夏の家の前につくと、玄関の扉が開いた。 もしかして、結夏ッ…!? …と思った俺は馬鹿だった。 そこには俺達と同じ格好をした女の人―… あ!この人は、今村先輩。 バスケが上手くて、なによりモテるらしい。 「 おはようございます、今村先輩 」 俺はいつもどおりにっこりと微笑んで 斜め45°のお辞儀をした。 「 あ、もしかして噂の王子様?! え-っと…由美子が言ってた子だよね? 」 「 はい? 」 噂の王子様…? 由美子が言っていた…? さっぱり分からない。 「 えっと、私…結愛! 」 「 俺は「 庵蓮 啓斗くんでしょ? 」 フルネームで知られていたとは… 俺ってもしかして有名人? 「 もしかして、結夏の彼氏? 」 「 はッ、はい…!! 」 俺は顔を赤くしつつも いつものキャラを保ちつつ返事をした。 「 結夏ね、結構…やきもちやさんだから 多分、啓斗くんと女の子が話してるだけで嫉妬しちゃうかもよ 」 結愛先輩はくすくすと口に手を当てて いかにも女の子らしい!!という笑い方をしていた。 あ…笑うと目が細くなるの結夏と同じだ。 やっぱり、姉妹なんだなぁ…。 「 じゃ、あたし朝練あるからこれで 」 「 あッ、はい。頑張ってください 」 先輩と別れた後俺は携帯をいじり待っていた。 するとまた家の扉が開いた―… 「 ほえッ!?あ、庵蓮くん? 」 そこには驚いた顔をしている結夏。 「 おはよ 」 俺は携帯を閉じてポケットに入れて にっこりと微笑んだ。 「 お、おはよう… 何で居るの? 」 「 彼女を待ってて何が悪いんだよ 」 「 悪くないけど… お姫様みたいで恥ずかしいよ 」 結夏は赤くなっている顔を隠して言った。 「 い-じゃん、お姫様。 お迎えに上がりました 」 「 え~… 」 「 このじいが責任もって学校までお連れします 」 俺はにんまりと微笑み手を差し出した。 「 じいなの?王子様じゃないの? 」 結夏は首を傾げて問いかけてきた。 「 ヤダ。かっちょ悪いじゃん 」 「 じゃ、お姫様もヤダ 」 結夏は頬を膨らませて首を左右に振った。 67: 名前:乃愛☆12/23(水) 09 03 04 結夏Side お姫様かぁ…。 隣にいる庵蓮くんを気にせずに あたしはにっこりと笑みを浮かべて歩いていた。 「 ちょ、結夏ッ!! 」 「 ほえ~? 」 未だにお姫様のことを考えている あたしの腕を引っ張った庵蓮くん。 「 前見ろ、前ッ 」 前…? 焦っている庵蓮くんの顔を見た後に 前に目を向けると、目の前には電柱。 「 わわッ! 」 「 な~にボ-っとしてんの 」 庵蓮くんはクスッと呆れた顔で微笑むと あたしの腕から手を離し、あたしの手へと移動した。 「 こうしたら大丈夫だよな 」 繋いだ手を見て庵蓮くんは少し頬を赤くして言った。 うにゃ~…、これはこれでにやけちゃう。 手を繋いで歩いていると同じ制服を着た学生の姿がちらほら目に入ってきた。 学生達はあたし達のことを見て、こそこそと何か話していたり、目が合うとすぐに逸らしてくる。 何なんだろう…。 「 結夏あ―ッ!! 」 背後から名前を呼ばれ、振り向くと… そこには親友の高橋 優莉の姿。 「 優莉い―ッ!! 」 あたしはさっきまで繋いでいた手を離すと 優莉に向かって走り出し、抱きついた。 「 おはよう、結夏ぁ 」 「 おはよッ、優莉! 」 両手を繋いでにっこりと微笑んで くるくると回るあたし達。 すると、いきなり優莉は微笑んだ。 「 なぁに? 」 「 いいの? 」 意味が良く分からないあたしをそっちのけで 優莉はまだクスクスと微笑んでいる。 「 彼氏くん 」 はうッ…!!わ、忘れていたぁ。 恐る恐る振り返ると、そこには頬を膨らませて ギロリと睨んでいる庵蓮くんの姿。 「 あわわッ…、 ごめん!行くね 」 「 うん、やきもち焼きの彼氏を持つと大変だね~ 」 あたしは、欠伸をしながら手を振る優莉とわかれると いつの間にか視界から消えてしまった庵蓮くんを急いで探す。 探しているとき―… 目の前には大量の女の子。 「 啓斗く~ん、おはよお!! 」 「 啓~、遊ぼうよお! 」 「 啓斗、キスしてぇ 」 ……まさか。 庵蓮くん…? 「 キス?ど-しよっかなぁ 」 庵蓮くんはたくさんの女子と会話をしながら 校舎の中に入ってしまった。 教室に入っても庵蓮くんの人気ぶりはスゴい。 席は隣だからチャンス!!と思ったあたしが馬鹿だった。 庵蓮くんファンの皆がわざとなのかは分からないけど、 じたばたさせる足であたしの机がどんどん庵蓮くんから離れていく。 キ―ンコ―ンカ―ンコ―ン… やがてチャイムが鳴ると女の子達は名残惜しそうに 自分の教室へと帰っていった。 ほ…、やっとかぁ。 68: 名前:乃愛☆12/25(金) 09 10 19 啓斗Side ふはは…相当困っているようだな、結夏。 俺のドSスイッチが入っちまう顔だな、おい。 ちょ-っと裏の顔を止めて、 表の顔でクラッとさせてやるか。 俺は筆箱から消しゴムを取り出し、 結夏のほうにこっそりと投げた。 「 すみません、今村さん 」 「 …え? 」 結夏は俺の顔と口調にかなり驚いている様子。 そりゃそ-だよな。 最初、俺が結夏に片思いしているときは 結夏を見るため、照れないで見るために、睨んでいた。 そして、付き合ったらドSな俺が発覚して、 今は、こんな王子様キャラだ。 「 今村さんの足元に消しゴムが落ちてしまったんですが… 拾ってもらえますか? 」 俺は首を傾げてにっこりと微笑んだ。 これで落ちない女はいないッ…! 結夏の顔を見ると…… 頬を赤くもしていないし、無表情だ。 「 お願いします 」 また俺はにっこりと王子様スマイルを結夏に向けた。 すると、結夏は黙って自分の足元にあった消しゴムを拾った。 「 …はい 」 何だ… 何でこんな微妙な反応なんだ? 「 有難う 」 とりあえず俺は極上の笑みを浮かべてお礼を言い、 結夏の手から消しゴムを取ろうとした。 ハッ…! そうだ、消しゴムを取るときに手に触れてみよう…! 69: 名前:乃愛☆12/25(金) 18 37 12 結夏Side 庵蓮くんの笑顔にドキドキしない…。 あたしはそう思いながら庵蓮くんに消しゴムを差し出した。 すると、庵蓮くんの手はわざとらしくあたしの手に触れた。 あたしは何も言わずに、手を戻すと本来宿題であったプリントを机から取り出し、やり始めた。 素直じゃないあたし…… 本当だったら甘えちゃうのに、 庵蓮くんが女の子に囲まれてたところを見ちゃったからってすぐにいじけちゃう。 こうゆう反応したら庵蓮くんが気にかけてくれる…って あたし悪いことばっかり考えちゃう。 「 はぁ… 」 と深い溜息をしていると、 四つ折にされた小さな紙が隣から投げられた。 隣を見ると庵蓮くんは無表情。 あたしはカサカサと音を立てて中を開く。 --------------------------- おい、お前なんか怒ってる? 怒ってるなら謝る、ごめんな。 --------------------------- 手紙の内容を見てあたしはまた庵蓮くんの方を見る。 庵蓮くんは申し訳無さそうにあたしを見ている。 あたしが悪いのに… あたしが1人でいじけてるのに… どうして…? どうしてそんなに優しくするの…? あたしはすぐにその紙に内容を書き込んだ。 -------------------------------- おい、お前なんか怒ってる? 怒ってるなら謝る、ごめんな。 違うよ、怒ってないよ? 誤解させちゃってごめんね。 --------------------------------- 内容を書き上げると、あたしは紙を四つ折りにして 庵蓮くんの机の上に投げた。 眠たかったのか、庵蓮くんは丸くなっていた体を起こして 目を擦りながら四つ折になった紙を開いた。 中を見た庵蓮くんはにっこりとあたしに笑みを浮かべて、 その紙にまた何か書き始めた。 そして、書き終わったのか庵蓮くんはその紙を折りたたみ あたしに投げて渡してきた。 あたしはすぐに開いて内容を見た。 -------------------------------- おい、お前なんか怒ってる? 怒ってるんなら謝る、ごめんな。 違うよ、怒ってないよ? 誤解させちゃってごめんね。 まじで怒ってない? じゃ-、今から俺とヤる? ----------------------------- ボボボッ…!! 一気に顔が赤くなるのが分かる。 何で手紙なのにこんなの書けるの!? 顔を隠して手の間から庵蓮くんを見ると にんまりと悪魔の笑みを浮かべていた。 ドS…… あたしは心の中で庵蓮くんを見ながら何度呟いた。 70: 名前:乃愛☆12/26(土) 18 34 10 啓斗Side 「 あ-あ、ゆでだこちゃんになったな 」 くすくすと俺は笑うと結夏の頭をくしゃくしゃと撫でた。 頭を撫でられただけでこいつの顔はすぐに赤くなる。 面白れぇ…。 「 庵蓮くんのせいじゃん… 」 結夏は頬をぷぅと膨らませてぼそっと呟いた。 「 俺のせい?何でかな、結夏ちゃん 」 俺は何も言わせないぞ、という微笑みを結夏に向けた。 「 だ、え…「 ちょっとおおお!! 」 結夏が何か言おうとしているとき、 誰かが間に入ってきた。 チッ… こっちはいじめてんのに邪魔すんなよ。 そう思いつつも俺はにっこりと微笑んだまま 入り込んできた奴を見た。 「 ね-、今さぁ…啓斗くん今村さんのこと… “結夏”って呼ばなかった? 」 あ゛… ちくしょ、聞かれたか。 一番聞かれたくないことを聞いた奴。 相川 蕾。結構ギャルっぽい女だ。 「 何のことかな? 」 俺はとりあえず極上の笑みで誤魔化そうと判断した。 すると、相川は一瞬頬を赤く染めるとすぐに俺を睨んできた。 「 騙されへんよッ!うちの耳は地獄耳なんやから!! 」 ガ―ン…… こうゆう奴、俺嫌い。 71: 名前:乃愛☆12/27(日) 20 14 42 結夏Side 相川さん……だっけ?? あたし、こうゆうギャル…?っぽい女の子とは 気が合わないって言うか、馬鹿にされると言うか… だから、ちょっと苦手なんだけど……。 そう思いつつあたしは庵蓮くんの方を チラリと横目で見た。 “やべぇ…”って顔を露にしている。 あたしのこと『結夏』って呼ぶのはバレたくないのかな? でも、あんなドSな庵蓮くんがおどおどしているって言うのは、よほどのことだよね…。 ここはあたしがサポートしてあげないとッ!! 「 あッ、あのね!相川さん!! 」 「 いややなぁ~、相川さんだなんて… 壁を感じるやん!蕾でえ―よ 」 あ゛…う…。 この際呼び方なんて関係ないじゃんッ。 「 つ、蕾さんッ。 あの…あたしと庵蓮くんはただの席が隣ってだけだよ!! 」 ……し―ん…… え。 教室中が静まり返る。 そして女子の目がキランと光ったのをあたしはしっかりと見た。 時計の音だけが鳴る中… 蕾さんは1人吹き出した。 「 ぶ…あははははッ!!! やぁ~だ、もう!今村さんて超うけるんやけど!! 」 蕾さんがヒィヒィとお腹を抱えてあたしを見ている姿を見て、また教室はいつも通りにぎやかになった。 え…え…? あたし、何か言った? 庵蓮くんを見ると、少し悲しそうな顔―… 「 庵「 あれ?啓斗、どしたン? 」 あたしの言葉をさえぎって蕾さんは庵蓮くんに問いかけた。 庵蓮くんは苦笑いをすると、 「 ちょっとだりぃかも… 」 そう言って席を立った。 「 待っ「 待ちッ!!うちも行くわ 」 また…さえぎられた。 あたしははぁと深い溜息をして、 立ち上がった2人の姿を見た。 ―え…? 目の前には信じられない光景。 庵蓮くんの腕に自分の腕を絡めている蕾さん。 そして、その蕾さんの顔…… “勝った”とでも言いそうな勝ち誇った顔。 にっこりと嬉しそうに微笑む顔。 一体……何なの。 「 俺だけのプリンセス 」 続き4
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120: 名前:乃愛☆01/17(日) 17 00 54 啓斗Side ………。 「 ん 」 自然と開いた瞼。 少しの隙間があいたカーテン。 そこから入ってくるのは朝を知らせる太陽の光。 朝……か。 俺は開いた瞼をパチパチと動かして、 ゆっくりとベットから起き上がる。 そして、驚くのはベットの周りに落ちている服。 昨日、確かに服選びに手こずって最終的に眠くなって…。 やべ。 こんなに汚くなってるとは。 渋々、落ちている服を1つ1つ拾い上げて 俺は溜息を落としながら時計を見た。 8 05……。 結夏のとの駅での待ち合わせは10 30。 よし……まだ大丈夫だ、ゆっくり準備できる。 ゛コンコン゛ 丁度落ちていた服をすべて拾い上げ片付けていると、 ドアをノックする音が聞こえ、俺は振り向きながら返事をした。 入ってきたのはふりふりのレースとドピンクのハートがついているエプロンを着ている母さん。 「 啓く―んッ!どぉしよう! 」 何、このパターン。 何で母さんが俺に泣いて抱きついてくるわけ? 「 あのね、あのねッ! パパが出張先から今日の朝連絡してくるって 言ってきたんだけどね、来ないのぉ! 」 ガクッ。 思わず体全体を支えていた手の力が抜けました。 「 じゃ、母さんから電話すりゃいいだろ? 」 俺は片手で髪をポリポリとかき、 片手で母さんの肩を掴み離れようとする。 「 だめだめッ!そんなしつこいことしたら パパに嫌われちゃうじゃない! そんなの、恋の駆け引きよぉ! 」 この歳になって゛恋の駆け引き゛って。 123: 名前:乃愛☆01/18(月) 19 34 14 でぃあ*アヤノさま 2回のコメd(・ω・*)☆スペシャルサンクス☆(*・ω・)b はい、また゛雑談スレ゛に行かせていただこうと思います* ---------------------------------------------------- 「 じゃ、メールでさらっと書けよ 」 「 …… 」 ポカーンと口を開けて俺を見ている母さん。 …と。俺なんか変なこと言ったか? ふと気になり首を少し傾げて母さんを見る。 気づくと母さんの口元は緩んでいた。 「 啓くん、頭良い…… 」 目にはまだ涙が残っている。 その目で俺を見て満面の笑みになる母さん。 ……うげ。 何だし、その顔。 もういいや。 顔でも洗ってこよう。 「 もうすぐご飯ですよぉ~! 」 はいはい…。 俺は心の中で返事をしながら溜息をついた。 そして、洗面所に向かった。 バシャバシャと乱暴に顔を洗うと、 やわらかいタオルで顔を拭いた。 母さんに会うのが嫌なのかはよく分からないが、 何故か…リビングに向かう俺の足取りが重い。 リビングに向かうための廊下を歩き、 扉を開くとそこには御伽話の世界―…。 薄ピンクの長い食事用机の上には ピンクのハートが刺繍されている、 レースの女の子が言う゛可愛らしい゛ランチョンマット。 そして、椅子の背もたれには何故か兎の姿。 しかも、その兎は耳にリボンをつけている。 美味しそうな目玉焼きを乗せている皿は もちろん、白地にピンクと赤のチェック柄。 そしてそして、俺の席の隣に座る…… ドレスのようなワンピースのような、ケーキのような 服を着た、双子の妹。 ……いい加減に、 いい加減に可愛い顔はやめろ―い! ロリコンって言われたってかまわない! 俺は…俺はただ!可愛い妹を純粋に愛しているだけ…! ……ってあれ? もしかして、俺………。 変態扱いされちゃってる? え?ロリコンってところが無理だって? そんなこと!……あるよなぁ。 と、色々と考えてしまう俺。 そんなキモい(自覚)俺を見つめながらパジャマの裾を掴んでくる妹。 この、くるくるの栗色の髪を赤で結んでいるのが麗菜。 そっちの、同じ髪をしていて朝食を食べながらこっちを見ているのが愛菜。 125: 名前:乃愛☆01/21(木) 18 36 46 でぃあ*彩菜さま 雑談……ああッ!あの彩菜さんでしたか(●Ü●) 来ていただけて嬉しいです(⋈¨●)♡ 面白いですか?照れるぅ(๑→‿ฺ←๑) 了解∀ 頑張るぜv ---------------------------------------------------- 結夏Side 「 ……と、こうかな? 」 あたしは今、珍しくメイクしてます! 実は昨日、あの後にお姉ちゃんにメイクも教えてもらったの。 『 あんたは色白だし、服が桜色なんだから メイクもピンク系で揃えるの、いい? 』 そして、あたしは今に至る。 アイラインって……難しい。 プルプルと手が震える中やっと出来た、ちょっとゆがんだアイライン。 ………。 つ、次だよね、次ッ! あたしは強く意気込むとチークを手に取り ラメの入ったピンクのチークを少し頬につけた。 そして、最後に。 唇に立体感を出そうと、唇の中心に多くグロスを塗る。 そして、のばすように優しく塗っていく。 「 わ……あ…… 」 鏡の中にいたのは明らかにいつもと違う自分。 あたしは思わず声を出してしまった。 メイクだけで…… こんなに変わるんだ。 あたしは鏡に優しく触れると、 自分の顔を鏡に近づけた。 喜びを抑えて、あたしはまた椅子に座った。 次に、あたしは栗色の長い髪を触った。 この髪も……たまにはいじってみようかな? あたしは引き出しからピンクのシュシュを用意した。 そして、鏡の前に座るとヘアアイロンで髪をのばす。 ある程度綺麗にのびたと思ったら、 くしでトップだけを持ち上げて少し髪を残しつつお団子をつくる。 そして、シュシュで綺麗に結うと、残った髪を 軽くウェーブをかける。 ヘアが終わると、あたしはお姉ちゃんから貰った 桜色の淡いワンピースを着る。 全身が見える鏡の中にいるのはお洒落をしたあたし。 こんなあたし……生まれてはじめてみた。 126: 名前:乃愛☆01/24(日) 10 08 33 啓斗Side 「 おにぃちゃま~、麗菜と遊んで下さぁい! 」 「 愛菜とも遊んで下さぁい! 」 う゛……。 朝食を食べ終わり、着替えていると 部屋に入ってきたのは可愛い妹達。 遊んでやりたいッ! ……だけど、今回だけは。 「 ごめんな、今日お兄ちゃんは用事があるんだ。 また今度、一緒に遊ぼう?な、麗菜。愛菜 」 麗菜と愛菜の頭をポンポンと優しく撫でて 目線を同じにして謝る。 それでも納得していない様子の麗菜と愛菜。 ゛コンコン゛ 「 あ、こんなところにいたのね~麗菜、愛菜 」 部屋に入ってきたのは少し頼りない救世主母さん。 俺は麗菜と愛菜に聞こえないように小声で母さんに助けを求める。 「 お兄ちゃんは今日用事があるのよ? だから麗菜と愛菜はお買い物にママと行こうね 」 無理やり麗菜と愛菜を部屋から出そうとする母さん。 「 い~やぁ~!麗菜はおにいちゃまと遊ぶのぉ~! 」 「 愛菜もおにいちゃまと遊ぶぅ~! 」 泣きながら俺から離れないようにする妹達。 か……可愛い。思わずニケやる俺。 妹達と母さんがいなくなった部屋はやけに静かになった気がする。 時計を見ると10 00。 やべッ!もう時間じゃねぇかよ。 128: 名前:乃愛☆01/25(月) 19 02 37 でぃあ*花恋さま どぉも★花恋ちゃんて呼ばせていただきます* 隠れふぁん!?堂々とふぁんしてくださいよぅ((タヒ ---------------------------------------------------- 結夏Side まだ10 05……。 我慢できなくて早く家出ちゃった。 駅前で待ち合わせだから、近くのカフェで お茶でも飲んで待ってようかな? あたしは駅前にあったカフェテリアで時間を過ごすことにした。 「 !?…あ、いッ…いらっしゃいませ 」 あたしのことを見るなり頬を赤くして 戸惑っている店員さん。 ん……? 少し首を傾げながら案内された席に座った。 席につき、荷物を置くと゛ココア゛を頼んだ。 子供っぽいと思われるかもしれないけど、 あたしは正直、ココアが大好き。 ココアが来るまで、どうしよう…? あたしは店内をキョロキョロと見渡した。 するとお客さん達があたしを見ている。 一体何なの?さっきから見てきて……。 あたしは動揺を隠し切れずに足元を見て黙っていた。 「 ねぇ 」 ふと声をかけられて下を見ていた目を上に上げる。 そこには知らない男の子4人。 「 …な、何ですか? 」 あたしは何故かその人達が怖くて おどおどした口調で尋ねた。 「 戸惑ってるー! 」 「 かぁわい! 」 あたしを囲むようにしてジロジロと見てくる男の人達。 大学生…って感じかな? 「 ねー、1人? 」 「 誰か待ってるの? 」 「 あ、う…はい 」 次々と尋ねられる羽目になり、 あたしは゛はい゛か゛いいえ゛しか答えられない状態。 「 友達っしょ? 」 「 俺等も一緒に待ってるからさ、 その友達も一緒に俺等と遊ばない? 」 友達じゃないんだけどぉ……。 「 いーね、それ! 」 何か勝手に決まってるしぃ…。 啓斗くん早く来てぇ! 131: 名前:乃愛☆01/27(水) 20 59 35 でぃあ*こうさま ヾ(ゝω・`)oc<【。 +*ネ刀めまして*+ 。】 え-と、乃愛と申します笑 うちもPCですよ* PCの方が得意なんでス。 了解です∀ 頑張ります♪ でぃあ*ゆあさま うちの名前を間違ったときに言われる名前デス…! い-っつも、゛ゆあ゛って言われるんですけど、 本当は゛ゆめ゛なんですょお← ドS好きなんですカ? んじゃ…ゆあさまはMですk((ry/ ---------------------------------------------------- 啓斗Side 「 ハッ、ハッ、ハッ…… 」 俺の耳には自分の吐く荒い息。 つい、泣いている妹達が心配になって見に行ったのが間違いだった。 あの後、妹達に゛抱っこ゛おんぶ゛と責められたのは言うまでもない。 駅前に着くと、10 35。 約束の時間が過ぎているが、結夏はいない。 寝坊か…?…まさか!事故とか? 俺は焦りを隠すように時計を見て 心を落ち着かせてあたりをキョロキョロと見渡した。 すると、俺の位置から見える結夏の姿。 どうやらカフェテリアにいたようだ。 俺はタタッと駆け足で店に入った。 「 いらっしゃいませぇ 」 甲高い女の声。 店員か…、何かうざ。 駅前から見えた結夏が座っていた場所を探す。 店員が話しかけてくるのを無視して俺は店内を見渡す。 いた!…何故か困った顔をしている結夏。 近くにいたのは4人の男子。 あ゛…? 何で結夏の隣に座って話しかけてんだよ。 俺の頭は真っ白になると同時に、 一気に頭に血が上ってきた。 「 結夏 」 背後から名前を呼ぶ。 振り返った結夏は戸惑いの顔。 別にお前を責めてぇだけじゃねぇよ。 俺がムカついているのは、こいつ等。 「 誰ー? 」 俺のことをジロジロと見て、結夏に触れようとする1人の男。 「 触んな 」 俺は男の腕をパシッと掴みグイッと引っ張る。 男は一瞬眉間に皺を寄せて゛離せ゛と言わんばかりに睨んできた。 「 なー、待ってたのってコイツ? 」 ゛コイツ゛と言ってきて俺を指差したのは言うまでもない。 おどおどとしている結夏。 こうゆうのが一番苦手なんだよな、お前。 「 お前、この子の何な訳ー? 」 「 あ゛? 」 男の問いかけに適当に即答する俺。 ギロッと睨み、小さく舌打ちをする。 「 つか、お前等俺の彼女に何な訳? 」 俺の睨みを恐れているのかは分からないが、 黙っている男達。 そんな奴等に逆に問いかける。 「 おッ、お前!年上に向かってその態度は何なんだ!? 」 黙っていた男1人がおどおどしながら絡んできた。 だが、その言葉には説得力が全くない。 「 じゃあ、先輩とでも呼びましょうか?せーんぱい 」 「 くっ…! 」 怒りを隠せない男は下唇をかみ締めて拳を堅く握っている。 「 特別に良いことを教えてあげます。先輩なんで 」 「 …? 」 首を傾げる男。 「 俺はね、自分より年上でも考えていることが幼稚な奴等はただの道端にいる飛蝗としか思っていないんです 」 「 は……? 」 「 つまり。この場合、あんた等も底辺にいる人間。クズなんだよ 」 いつもより低い声で話す俺。 俺の瞳は冷えていた。 「 てめぇ! 」 「 あ?手ぇ出しちゃいます? 俺は別にいいですよ、苦労するのは先輩達ですし 」 クスクスと微笑み、相手をからかうように見つめる俺。 さすがに何も出来ない男。 俺は1人の顎を人差し指でクイッと上げて 悪魔のような不気味な笑みを浮かべる俺。 「 消え失せろ 」 今までにないくらい低い声を出す。 そして、一発頬を拳で殴る。 「 す、す、す、すみませんッ! 」 殴られた頬を押さえて、ペコペコとお辞儀をする男。 後ろの男達も何故か頭を下げている。 ふ……、と俺は未だに悪魔の笑みを浮かべる。 「 それじゃあ、先輩 」 俺は先輩に微笑みを見せた。 だが、目は笑っていない。 確実に、男達を睨みつけていた。 俺は後ろを振り返らずに今まで黙っていた結夏の手を ぎゅっと握り締めて引っ張り歩き出した。 132: 名前:乃愛☆01/28(木) 19 09 04 p 結夏Side 啓斗くんの目が……怖かった。 あの男の人達を見る目が、 いつもの啓斗くんと違って、 暗くて、冷たくて、深海にいるような瞳。 今、あたしは黙って啓斗くんに手を引っ張られて 駅前を通り過ぎた、小さな公園まで連れて行かれた。 ぴたっと止まった啓斗くんの足。 いきなり止まりあたしはつんのめって、 啓斗くんの背中に顔面をぶつける。 「 ぶっ 」 ぶつけたと同時に出た変な声。 ふと顔を上げると、そこには優しい笑みをした啓斗くん。 「 あ…… 」 さっきとは違ってとっても優しい顔。 あたしはつられて微笑んでしまった。 「 ……… 」 長い沈黙。 破る勇気はなかった。 あたしは近くにあった子供用のブランコに座った。 キイキイ…とブランコが揺れる音。 あたしの心臓はその度ドキドキと鳴っていた。 「 あのっ…… 」 沈黙を破ったのはあたしだった。 勇気が出せた、と言う訳じゃない。 「 ごめんね…… 」 そう。 ただ謝りたかった。 啓斗くんは首を傾げた。 そして、あたしに段々と近づいてきた。 「 迷惑かけて…… 」 啓斗くんは゛ああ゛と納得したような声を出し、 あたしの背後にまわり後ろから抱きしめてきた。 「 本当だよ…… 」 優しい声だけど、今のあたしの 心臓には結構突き刺さる言葉。 「 結夏が俺に迷惑かける度に、 俺の伽羅が崩れていくんだけど…… 」 何とも言えない。 その通り、って感じだし。 あたしはしゅん、と小さく丸々と 小声で何度も゛ごめんなさい゛と謝った。 「 嘘 」 自分の耳を疑うような啓斗くんの発言。 意味が分からなくてあたしはブランコに乗ったまま 啓斗くんの方に首だけを動かした。 ちゅっ… 唇に触れるぷにっとした優しい感触。 目の前には悪魔の笑みを浮かべた啓斗くん。 「 え…? 」 今のって。 「 ちゅーしてみた 」 思考回路が停止したあたしに向かって、 にんまりと子供のような笑みを浮かべる啓斗くん。 「 今の全部嘘 」 「 え…? 」 啓斗くんはいきなり真剣な顔つきになり、 あたしの手を優しく握る。 「 結夏が俺に迷惑かける度…… 俺は何故か幸せに思える 」 どうゆう…意味? 「 俺は、結夏だけの騎士爵(ナイト)でいたいから 」 「 騎士爵……? 」 首を傾げるあたしに向かって゛そう゛と頷く啓斗くん。 そして、握っていたあたしの手を、啓斗くんは自分の口元に近づけてちゅっとキスをした。 「 だから、結夏は俺にたくさん迷惑かけて 」 迷惑を……たくさんかけていいの? そんなの……最大級の迷惑じゃん。 そんなの……嫌われるの覚悟の人じゃないと、 出来ないよ…。そんなの、あたしには出来ないよ。 133: 名前:乃愛☆01/29(金) 20 26 02 啓斗Side 俺、馬鹿だな。 結夏が困るようなことばっかり言って…。 今だって、何と答えれば良いのかって… 結夏は困っている。 でも、本当のことだ。 どうしようもないくらい、結夏が好きだ。 気を取り直して、俺は結夏の手を引き ゛行こう゛とにっこりと微笑んだ。 結夏は黙って頷いた。 数分後……。 「 なぁ、まだー? 」 俺はぐだぐだとゆっくりと道を歩く。 そんな俺とは正反対。結夏は素早く歩く。 「 もうちょっと! 」 この言葉を聞いたのは何回目? 俺は心の中で呟いた。 口には出さないけどな。 出したら何か言われそうだし。 「 ここ! 」 あたりをキョロキョロと見渡していた結夏の瞳が ある一点でピタッと止まった。 俺はその方向へと目を向ける。 〈 GIRL’S LOVE 〉 看板にはそう描かれていた。 いかにも女の子が好きそうな……。 ゛入ろう!゛とでも言うかのように 繋いでいた手を結夏はくいくいと引っ張ってくる。 「 入るか 」 俺はそんな結夏の仕草に微笑みながら、 店の中へと入っていった。 135: 名前:乃愛☆02/02(火) 20 25 15 でぃあ*人間さま え?花男って……花より男子、でしたよね? 乃愛あんまり詳しくないんですけど。 もし、そう思われるのなら否定はしません。 乃愛は知らぬうちに著作権をしていたんですね。 本当に申し訳ありませんでした。 ですが、すべてがすべて著作権ではないと思いますので、 小説は続けさせていただきます。 ---------------------------------------------------- 結夏Side 店の中は女でたくさん。 まぁ、女の服屋だし当然か。 …でも、この香水っぽいのが無理だわ。 俺はふぅと溜息をして、その場にあった椅子に腰掛けた。 俺が休憩している間も結夏はきょろきょろと店内を見渡し、 気に入った服を取り、鏡であわせたりしている。 そして、たまに1人で笑みを浮かべる。 「 …ね 」 「 ん…… 」 「 ねえッ! 」 「 うぉい! 」 耳元で大きな声は心臓に悪いっつぅの。 つか、心臓っつぅかまず耳か。 …やべ。 気づいたら寝ていたようだ。 結夏の顔を見ると……膨れっ面。 「 ゆ、結夏……? 」 ツーンとそっぽを向かれてしゅんとする俺。 これは……俺自身のせいだな。 「 …もうしない? 」 しゅんとしている俺を見て気分が晴れたのか、 結夏は満面の笑みで俺を見下ろしてくる。 俺は黙って頷く。 ゛宜しい゛そう言うように口角を吊り上げて微笑む結夏。 俺はまだ覚めない頭を動かすように 立ち上がり、店内を見渡した。 目に入ったものは黒地の生地にピンクのドットが入っている短いワンピース。 「 結夏、これ…… 」 俺はそのワンピースから目を離さずに、 向こう側にいた結夏を手招きして呼んだ。 「 これ着て! 」 俺の元へとやってきた結夏の手に無理やり、 ブーツとジャンバーとそのワンピースを持たせて 試着室へと背中を押して連れて行った。 結夏は何も言わずに試着室に入った。 何だろう……。 何故だか、あの服が目に入った。 数分後。 俺の前には予想していた通りの姿。 めっちゃくちゃ可愛い……。 これが俺の素直な反応。 目の前の結夏はさっき会っていたときより 何倍も可愛くなっていた。 139: 名前:乃愛☆02/06(土) 08 24 54 でぃあ*乃愛☆さま あ!あの、乃愛☆さまですかぁ♪ うまいですか? 感─☆* ;。(○`・∀´・)ゞ★* ;。─謝 デス! 啓「 俺に惚れると体もたねぇぞ 」 …ホラ。啓斗の奴、あんなこと言いやがって。 だから、乃愛☆さまは惚れちゃいけません笑 でぃあ*みきさま 最高ですか?アリ(●´・ω・)(●´_ _)ガト♪ 140: 名前:乃愛☆02/06(土) 14 37 54 結夏Side 啓斗くんに言われて着た服は、 あたしに似合うの?って思うくらい、 可愛くて可愛くて……。 その服を着てから鏡を見ると、 そこには別人みたいなあたしがいて。 啓斗くんにその格好を見せると、 少し頬を赤らめて大きく頷いてくれた。 ゛似合ってる゛… そう受け止めて良いんだよね? あたしは啓斗くんに着替えるね、と言って また試着室に入った。 うわぁ…、顔がにやけてる。 大好きな人に褒められるって、 こんなに嬉しいものなんだ…。 試着した服を持ってあたしは試着室のカーテンを少し開けた。 カーテンの隙間から啓斗くんの姿。 …1人じゃない? 誰かと話してる…。 あたしはもう少しカーテンを開けて覗き込んだ。 そこには店員さんと見られる綺麗な女の人。 黒髪でパーマが入っているやわらかそうな髪。 大きな瞳に、長いまつげ。 手足はすらっと細長く、胸やお尻などの 出なければならないところもしっかりと出ている。 笑ってる―…。 何でそんなに笑ってるの? 店員さんと話すことなんてあるの? 頭の中で、黒いものがぐるぐるとまわっている。 「 あ、結夏 」 まだ笑みが残っている顔で啓斗くんはあたしに気づく。 店員さんもあたしのことをチラッと見る。 「 …彼女さん? 」 「 うん、そう 」 ゛うん゛? 敬語は使わないの? そんな関係だったの? あたしが試着している間に何があったの? 「 へぇ―… 」 啓斗くんを見つめているあたしを見る鋭い目線。 見られているような方を見ると、そこには 啓斗くんには可愛らしい笑みを浮かべていた ここのお店の店員さん。 睨むような鋭い目つき。 「 とっても可愛い子ね! 」 さっきとは違う目。 女性らしさが見える優しい瞳。 何なの……? 「 さんきゅ 」 店員さんに優しい笑みを浮かべる啓斗くん。 「 あ、結夏。それ気に入った? 」 「 え、あ…うん 」 急に話を振られて戸惑うあたし。 「 そか。じゃあ…買ってやるよ 」 何でそんなに優しいの? 綺麗な人の前だから? 格好つけたいから? あたしの手からあのワンピースがとられる。 そして、店員さんと話しながら何処かへ行ってしまった。 あたしは慌てるように2人を追いかける。 お会計している間も、あたしはずっと店員さんを見ていた。 たまに、こっちを見そうな店員さんの目も すぐに啓斗くんに向けられてしまった。 「 じゃ、メールするから 」 帰り際に、店員さんに言った啓斗くんの言葉。 …メール? どうゆうこと? もう…そんな関係になったの? 「 うん、待ってる 」 啓斗くんに向かって可愛らしい笑みを浮かべる店員さん。 そして、何故かその目はあたしに向けられた。 店員さんの足は何故かあたしに近づいて、とうとう目の前まで。 「 啓斗はあたしのものよ 」 ボソッと耳元で言われた言葉。 鳥肌が一気にたつ。 女の声とは思えない低い声。 「 じゃ、また来てねぇ! 」 さっきの声とは違って、明るく高い 女性らしい声。 この人……何なの? 142: 名前:乃愛☆02/06(土) 21 07 33 でぃあ*りぃさま 本当に何なんでしょうねー。 書いている乃愛自身も、ウザッて思っちゃいましたww ---------------------------------------------------- 啓斗Side さっきから結夏の様子がおかしい。 何度か結夏と目が合うがすぐに逸らされてしまう。 俺……何かしたか? 自分の今までの行動を頭の中で整理する。 …特に、何もしてねぇよな? 「 ねぇ 」 無言だった結夏が自ら話しかけてきてくれた。 ちょっと感動した俺は声のトーンをあげた。 「 何!? 」 あ…やべ。裏返った。 超、恥ずかしいんですけどっ。 「 裏返ってる… 」 くすくすと微笑む結夏。 だけどその笑みは何処か寂しげ。 何故だか俺まで悲しくなってくる。 「 …んで、何? 」 気を取り直すように、話を元に戻した俺。 結夏は寂しげな笑みを止めて、 真面目、というか無表情になった。 「 さっきの人… 」 「 え? 」 ボソッと結夏は呟く。 「 さっきのお店の店員さん… 」 「 あぁ、それがどうした? 」 やっと聞こえた言葉の塊。 俺は首を傾げて結夏の顔を覗き込む。 「 …知り合い? 」 震えている声。 潤んだ瞳。 結夏……? 「 おま、どうした? 」 明らかに動揺している俺。 「 質問に答えて 」 やけに低い声。 これは……馬路ですか? 動揺を隠して、俺は咳をする。 「 別に…そんなわけじゃ… 」 うあー!! まだ動揺してるような口調じゃん! 「 本当? 」 あ~、そんな可愛い顔で俺を見るなぁ! もう、理性ギリギリ。 今すぐ脱がして抱きしめてぇ! 俺は顔を赤くして何度も頷いた。 ほっとした表情を浮かべた結夏を見て、 俺もつられて安心した表情を見せる。 「 じゃ、帰ろう? 」 離れていた手を結夏は自分から繋いできた。 珍しい…よな? 結夏が自分から繋いでくるなんて。 「 おう 」 俺は疑問を抱きながら 結夏との帰り道を楽しんだ。 ― 「 じゃあね 」 俺に向かって手を振る結夏。 そんな姿に思わず俺は何故かドキッときて 唇を重ねてしまった。 「 ん…… 」 結夏の口から出る可愛く甘い声。 俺と結夏のキスは深くケーキより甘いキス。 やっと離れたのは2・3分後。 慣れてきたのか結夏は最近、キスの後 肩で息をしなくなってきている。 これは……成長したっつぅのか? つか、もし成長したなら。 キスの親は俺か? うはぁ、やべぇ…にやけるわぁ。 「 啓斗くん?顔気持ち悪いよ? 」 「 えッ?そう?…って気持ち悪いって! 」 いきなり結夏に声をかけられ現実に引き戻される俺。 気持ち悪い…、ちょっとショックなんだけど。 「 俺だけのプリンセス 」 続き8
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開幕/きらりん☆レボリューション◆PatdvIjTFg ◇ 「にゃっほーい! きらきーだよ☆ルーラーのお仕事は大変だけど参加者のみんなのためにがんばるにぃ!みんな応援よろしくおにゃーしゃー☆」 ◇ 「……ッ!」 気が付くと、諸星きらりは目覚めていた。 未だ太陽は沈んでおり、テレビをザッピングしても映るものは砂嵐に似たノイズか通販番組だけだ。 この高校におけるトラウマとサーヴァントに対する無力感から来る多大なストレスは、諸星きらりの睡眠時間を蝕んでいる。 額を拭う、酷い汗だ。 発熱したかのように全身が濡れている、パジャマにまでじつとりと滲んでいる。 「■■■■■」 バーサーカーが諸星きらりの額に手を当てる、熱を測っているのだろうか。 肉体的な病でないことはわかっている、だがその優しさが諸星きらりにとってはありがたいことだった。 「だいじょーぶ」 ベッドを抜けだして脱衣所まで歩く、当然のことであるがバーサーカーは外で待機している。 パジャマを脱いで洗濯物カゴに入れる。 フリルのついた桃色の下着、そのバストは豊満であった。 浴室に入り、シャワーを浴びる。 汗とそれ以外のものまで洗い流せるように。 浴室の曇った鏡を掌でこすり、諸星きらりは自分の姿を見る。 出るところは出て、引き締まるべきところは引き締まった長身の体躯、それに対し幼さすら感じさせる愛くるしい顔。 体躯と顔のギャップが、かえってアンバランスな美しさを生み出している。 ただ、昨日よりも更に痩せたかもしれない。 両の人差し指で口角を上げて、笑顔を作る。 わざわざこんなことをしなくても、少し前までは自然に笑えていた。 だが、作ることを意識しなければ笑うのが難しい。 笑うのなんて、簡単なはずなのに。 「きらりん☆」 諸星きらりが、きらりになって鏡を覗きこむ。 他人のための偶像【アイドル】は未だ笑えている。 「今日も一日がんばるぞい!」 着替えを済ませた諸星きらりは、己の携帯電話にメールが来ていることに気づく。 この街に来てから携帯電話を使う機会は減った。 街に来て最初の数日は家族や友人に引っ越しが無事に終わったことを連絡して、自分が大丈夫であることを伝えて、 そして、いじめが始まって、それ以来使わなかった。 誰にも何も言えなかった。 そして今、この携帯電話の先にいる相手が偽物であることがわかり、やはり何も言えない。 元の世界のように、きっと、優しくて甘いものをくれるだろうに、それでも言えない。 電話を掛けて全てウソですよと言われたら、と思うと恐ろしい、夢が夢で終わらせられるのは恐ろしい。 だから、二度と携帯電話を使うことはないと思っていた。 それが、今誰からかメールが届いている。 見たくない、正直なことを言えば恐ろしい。 メールを見れば、また何かを失うかもしれない。 息を吸う、吐く。 大きく息を吸う、ありったけの空気を吐き出す。 気合を入れて、携帯電話を開く。 ルーラーから送られた聖杯戦争の開始を告げる題名。 この時点で目眩がしそうになった。 悪夢のような現実は蜘蛛の巣のようにきらりを絡めとった。 息を吸う、吐く。息を吸う、吐く。息を吸う、吐く。心を落ち着かせる。 攻撃されるのは恐ろしい、バーサーカーの戦う姿を見るのは悲しい。 それでも、未だ始まっただけで巻き込まれたわけじゃない。 それを強く意識する。 ルーラーから送られたメールの内容を確認する。 電子マネーは役に立つかもしれないし、少なくとも参加者の姿が一人はわかったことがありがたい。 掲示板は便利だが、少女の悪意に触れた今のきらりには恐ろしい。開くことはないだろう。 それより何よりも図書館に行けばルーラーと接触できるかもしれないこと、それがきらりにとっては何よりもありがたい。 バーサーカーを救う、元の世界に戻る、今までの探索の中ではその答えどころかヒントすらも見つからなかった。 それでも、聖杯戦争の運営側にいるルーラーならば、答えを知っているのではないか。 必死で頼めば教えてくれるのではないか、それが今のきらりにある唯一の希望であった。 玄関の戸を開く。 今の時間も忘れて、走る。 誰よりも先に図書館へ行かなければならない。 誰かと出会ってしまうのは恐ろしいから。 煉瓦造りの巨大な建造物は明治時代を思わせるモダンな雰囲気を漂わせる。 五階建て、蔵書数は不明、この街で唯一の図書館である。 客用の出入口は七つ、西、南に各三つずつ、北に一つ。幸福の数字である。 そして職員用通用口は東に一つ。合計で八つ、また末広がりで縁起が良い。 利便性というよりは、その数を意識してこの図書館の出入口は造られている。 開館時間は午前から夕方まで、休館日は無し。当然今は閉館中である。 だが、関係ない。 職員用通用口の横に付いたインターフォンを鳴らす。 何度も本を探しに訪れているために図書館自体には慣れているが裏口はどことなくきらりを気忙しい気分にさせる。 最も、裏口だからということだけが原因ではないが。 しばらく待っても、返事はない。 再度鳴らそうか、それとももう少し待とうか――少し考えて、きらりは再度、インターフォンを鳴らす。 普段よりも更に気が急いていることをきらりは自覚している。 待っていると不安になる。 やはりこの時間にルーラーはいないのではないか、そもそもルーラーはいないのではないか。 フェイトを捕まえて初めて、図書館にルーラーが訪れるのではないか。 こんな時間に訪れたから、ルーラーは気分を悪くして出てこないのではないか。 申し訳ないことをした。 熱病に浮かされていたかのような感情が急に冷めていく。 ありもしない希望にすがってしまっただけなのではないか、そう思ってきらりは自省する。 「かえろっか……」 霊体化しているバーサーカーに声を掛け、家に戻ろうとした――その時である! 「ドーモ、スミマセン」 通用口の門が突如として開いた、開けたのはダークスーツを着こんだ角刈りの男だ。 その目はサイバーサングラスによって隠されてはいるが、オニめいた眼光をしていることは想像するに難くない。 図書館の職員があからさまにヤクザなのだ! 見よ、ヤクザの体躯を!並みの男よりも尚高いきらりに匹敵せんとする身長と鍛えあげられたように見える筋肉を! アイドルの卵とはいえ、所詮一般人であるきらりにとってヤクザは実際英霊よりも現実的で非現実的な恐怖である。 だが、気丈にもきらりは恐怖を抑え込み、尋ねた。 「えっと……アナタがルーラーさん?」 「…………」 それに対してヤクザは沈黙!コワイ! 緊迫した空気が数秒流れた後、ヤクザは口を開いた。 「ドーゾ。モロボシ=サン。オアガリクダッシェー」 そう言ってオジギすると、ヤクザは図書館内へと歩き出す。 数秒の沈黙によって生じた実際奥ゆかしい歓迎である。 きらりはオジギを返すと、図書館へと入場した。 何度見てもきらりはこの図書館に圧倒される。 視覚の暴力めいて並ぶ本棚は数を数えようとすら思うことが出来ないほどに多い上に、 その本棚一つ一つがアンティークであり、どこか格式の高さを思わせる。 それがずらりと五階まで並んでいるのだ、人間が本を読むための場所というよりも本に支配された場所で人間が生存を許されているようなものである。 それにしても――ときらりは気づく。 昼間にはいなかったダークスーツの職員達が本の整理を行っている、それだけならば良い。 だが、統一された髪型に服装、似たような体躯、遠目ではよくわからないがよく似た顔立ち。 職員たちが皆、同一人物のように見える。疲れているのだろうか。 心中の疑問に答えられることのないまま、ヤクザに促されてきらりとバーサーカーはエレベーターへと乗り込んだ。 「オタッシャデー!」 二人が乗り込むと同時に、ヤクザが外側から閉ボタンを押す。エレベーターの戸が閉まる。世界から隔離される。 ▽ 「下ヘ参リマスドスエ」 合成マイコ音声がエレベーターの起動を告げると共に、奇妙な浮遊感を伴ってエレベーターが下降する。 エレベーター内は珍しいことに全面が鏡張りである、浮遊感を伴ってきらりはどこか神秘的な趣きを感じた。 「きっと……だいじょうぶだよねぇ……」 ルーラーに会えば、家に帰れる。 ルーラーに会えば、バーサーカーもきっと泣かずに済む。 ルーラーに会いさえすれば、全ては好転するはずなのだと、きらりはそう信じている。信じざるを得ない。 もしも何も変わらなければ、それは何よりも恐ろしい。 だからこそ今、ルーラーに会おうという段になってより不安になっていく。 望めば望むほどに裏切られることが怖い。 「■■■■■■」 身を竦めたきらりの肩にバーサーカーは手を置いた。 狂っていても、泣いていても、優しくて大きくて暖かかった。 「うん、ありがとにぃ」 きっと、何とかなる――そうきらりが思ったその時である。 エレベーターの鏡面に水面のような波紋が生じた、目の錯角か――否、現実である。 今、鏡に触れれば――あるはずのない鏡の中の世界に入り込めそうなほどに、現実から逸した様。 "This little piggy went" (このぶたちゃん) "Wee, wee, wee" (ウィーウィ ウィーウィウィーと泣いている) "All the way home?" (おうちに帰りたい?) 歌が聴こえた。 きらりの発したものでも、マイコ音声のスピーカーから発されたものでも、もちろんバーサーカーでもないものが。 どこだろう――そう思ってきらりがきょろきょろと辺りを見回すと同時に、バーサーカーが戦闘態勢に入った。 「■■■■!」 「ンアーッ!」 二重の極み!正面鏡粉砕! 「■■■■!」 「ンアーッ!」 二重の極み!左部鏡粉砕! 「■■■■!」 「ンアーッ!」 二重の極み!右部鏡粉砕! 「■■■■!」 「ンアーッ!」 二重の極み!背面鏡面粉砕! 「■■■■!」 「ンアーッ!」 二重の極み!天井鏡粉砕! 「■■■■!」 「ンアーッ!」 二重の極み!床鏡粉砕! バーサーカーは直感に従い、周囲の鏡面全てを破壊し、きらりを抱きかかえて天井からエレベーターより脱出! 負けを待って無駄死にとは平安時代の哲学剣士ミヤモト・マサシのコトワザである。 実際、敵の襲撃を受ける前にこちら側から仕掛けた方が有利である。 片腕できらりを抱き、もう片腕でエレベーターロープを掴んだバーサーカーが上昇を開始する。 だが……ブッダ!なんたるマッポー的光景か! バーサーカーによって粉砕された鏡面の粒子が、吹雪のように辺りを舞い散り……バーサーカーときらりを包み込んだのだ! フタエノキワミ=ホウグ破れたり!この宝具ならばあらゆるものを破壊出来よう! だが、粉々に破壊されたものをどうして再度破壊できようか! そして……皆さんの中にサーヴァント動体視力をお持ちの方がいれば、それを見ただろう! 鏡の粒子一つ一つより出た極細の茨を!それが互いに鏡を結びつけ、操っている! 「■■■■!」 一本一本破壊していっても意味なき程の量!そして破壊した側から新たな茨が出て、鏡同士は再度結び付けられる! "This little piggy went" (このぶたちゃん) "Wee, wee, wee" (ウィーウィ ウィーウィウィーと泣いている) "All the way home?" (おうちに帰りたい?) 再びきらりは歌を聴いた。 そしてきらりは見た。 鏡の粒子が一つの鏡となり映し出された白いロリータドレスのドール、普通の人間の半分ほどの背丈もない。 白薔薇の髪飾り、編み上げのロングブーツ、コーディネートは全身白が基調。 淡いピンクのようなクリーム色の髪をツーサイドアップにしている。 それにしても不思議なことに、右目が無い。 眼帯というわけでもなく、目の代わりに直接薔薇が生えているように見える。当然彼女の色、白い薔薇だ。 目が合った。 魔性の色――彼女の金色の目ときらりの目が合った。 「アナタが歌って……」 言葉を発し終える前に、鏡より出た茨がきらりを捉えた。 「■■■!」 バーサーカーが手を伸ばすよりも、茨は速かった。 誰が信じるであろう、鏡の中に世界があるなどと。 だが、鏡の中より出た茨は――きらりを鏡の中へと誘った。 「■■■■■■■■■■■■■!!!!」 「シ、シ、シ、下ヘ参リマスドス、ドス、ドスエ」 後に残されたものは、バーサーカーの絶叫と、狂ったように鳴り響くマイコ音声だけだった。 ◇ フローリングの床、手すりの付いた壁面鏡。 レッスン室と聞いて大多数が想像するような光景――そして、きらりが何度も何度も訪れるはずだった場所。 何故、ここにいるのだろうと思うよりも先に――今更この場所にいることにきらりは心のどこかがじくりと痛むのを感じた。 ぱあん。 誰かが手を叩く。 それと同時に、レッスン室には19個のマネキンが置かれていた。 マネキンは皆――ドレスを着ていた。 シンデレラが着るような――きらりが何時の日にか街頭ビジョンで見たような美しい衣装を。 ぱあん。 誰かが手を叩く。 マネキン達ときらりはそのままに、場所だけは多数の観客が収容できるホールに変わっていた。 観客席は皆、マネキンで埋まっている。 きらりは、マネキン達と共に――ステージに立っている。 気が付くと、あの曲が流れている。 かつて、街頭ビジョンで聞いたあの曲が。 きらりが、ただ漠然とアイドルに憧れていただけだった頃の曲が。 曲に合わせてマネキン達が踊っているのを、きらりは不思議と当然のことであると受け止めていた。 それよりもステージに上がっているのに、踊り方を知らない自分が辛かった。 ぱあん。 誰かが手を叩く。 きらりは多数のマネキンの観客とともに観客席に座っていた。 ステージではきらりの代わりに、あの白いロリータドレスのドールが踊っている。 踊っているマネキンたちへの憧れと、自分は踊れないのだからしょうがないという諦めと、それでも諦めきれない悔しさ。 "お願い!シンデレラ" "夢は夢で終われない" ああ、嫌だ。 夢が夢のままで終わらされてしまう。 今すぐ観客席から立って、ステージに上がりに行きたかった。 だが、両腕を両隣のマネキンにものすごい力で押さえつけられて観客席から動くことが出来ない。 何も出来ないまま、曲が終わっていた。 ぱあん。 誰かが手を叩く。 きらりは花束を持って、ステージに上がっていた。 目的はわかりきっている、白いロリータドレスのドールにこの花束を渡すためだ。 きらりが渡した花束を受け取ると、ドールは満面の笑みで言った。 「うぇえへ、きらりちゃん応援ありがとにぃ☆きらきー、もっともぉーっときらりちゃんの代わりに頑張りまっす!いぇいいぇいおー☆」 どこまでもどこまでも悪意を込めた自分の真似、表面上だけは完全に似せた主のいない腹話術の人形。 「違う……」 「何が違うんだよ、きらり?」 「だって……」 「ボクと違ってきらりさんは聖杯いらないんでしょ?だったら……ボクがきらりさんの代わりに使っていいじゃないですか? フ、フフーフー……聖杯はすごい……からね……きらりちゃんの夢も……未来も……周りの人も…… みんな……みんな……私がもらうよ……?それが嫌なら……戦いなさい、諸星きらり」 ぱあん。 もう一度、誰かが手を叩く。 レッスン室も、マネキンも、ステージも無い。 アンティーク調のテーブル越しに、椅子に座ったきらりとドールが向かい合っている。 それ以外には何も見えない、闇が周囲を包み込んでいる。 テーブルの上には淹れたての紅茶が二つ、湯気を立てている。 「初めまして、諸星きらり様……私がルーラーですわ」 「…………夢?」 先ほどまでのことが何もなかったかのように、ルーラーと名乗ったドールは振舞っている。 何もかもが夢だったのだろうか、それとも今も未だ夢の中にいるのだろうか。 「くす、くす、くす、呼びつけておいて夢を見ておられるなんて……羨ましい立場ですわね、諸星きらり様」 「……ごめんなさい」 「いえいえ、馬車馬のように休みなく働くのがルーラーの仕事、無償の奉仕者であることこそ私の使命…… どうぞどうぞお気にせず、それで何の御用かしら?諸星きらり様?」 そう言ってルーラーは紅茶を口に入れた。 つられてきらりも紅茶を飲む、緊張で味がわからない。 聞かなければならないことがある、いや、その前に。 「1、2、3、4、5、6、7、よい子はみんな天国へ……バーサーカー様は、下へ、下へ、下へ…… ルーラーの立場から提案させていただきますが、バーサーカー様と再会されたならば、まずはじめに令呪を以て私を追うことを止めさせるべきでしょうね 今のバーサーカー様は自分のしっぽを追いかける犬のように、私だけを追い続けてアナタの話を聞きもしませんから、くす、くす、くす」 言っている意味がよくわからないし、バーサーカーの状況もよくわからない。 だが、きらりにはこれ以上ルーラーに聞いても無駄なように思えてならなかった。 「大丈夫、バーサーカー様は元気いっぱい……それで、きらり様、アナタの用事が聞きたいわ」 だが、ルーラーとバーサーカーを信じ、今はルーラーに聞くべきことを尋ねよう。 どうすればバーサーカーを元に戻せるか。 どうすればこの世界から元の世界に戻れるか。 紅茶のおかげだろうか、言葉は淀みなく紡ぐことが出来た。 「狂化を解きたいのならば……令呪に祈りを籠めて、何度も何度も何度も祈ってみてはいかがでしょう? ただし、3画では足りないわ……もっと光を、もっと多くの令呪を集めないと何の意味も為さないでしょうね。 うふふ……でも安心しなさいな、きらり様……良い手段がありますわ、フェイト・テスタロッサの捕獲任務を見たでしょう? 嘘はつきません……フェイト・テスタロッサを引き渡していただければ、私はよろこんできらり様に令呪を差し上げますわ」 「…………」 ここに来てようやく具体的な道筋が見えた、だがその道筋は厳しい。 いや、わかってはいたことだ。 しかし――霧の中で惑うのと、険しい山々を越えるのとどちらが良かったのだろう。 だが、もう答えを知ってしまった以上――きらりはバーサーカーのために勇気を振り絞ることができるだろう。 「次に、どうすれば帰れるか、聖杯を手にすれば良い……と言いたいところですが、そういう答えを求めているのではないのでしょう? でしたら、やはりフェイト・テスタロッサを捕まえることです。マスターがもしあの娘を気に入ったのならば……この聖杯戦争自体が中断される……か、も。 ええ、確証なんてありませんわ……でも、私から提案できるのはこれだけですわ、きらり様。 アナタ達の鍵を握るのはフェイト・テスタロッサ……以上です」 「その……フェイトちゃんを捕まえたら、どうするの?」 踏み込むべきではない。 見も知らぬ少女の事情など無視して、自分のために動くべきだった。 それでも諸星きらりはフェイト・テスタロッサを気にかけてしまった。 自分がいじめられたように、参加者から狙われる少女を。 「マスターと会って、仲良くお茶会をして……おしまい。 もちろん、マスターがフェイト・テスタロッサを殺すことはありえません……くす、というより不可能でしょう」 ルーラーの嘲笑は、サディズムの美を備えていた。 だが、そんなことはきらりにはどうでもいい。 命の保証がされても、それは恐ろしいことのように思えた。 「うふふ……きらり様、いいじゃないですかフェイト・テスタロッサのことなんて、 それよりもアナタと……アナタのサーヴァントを大切にするべきでしょう?」 そうだ、ルーラーの言っていることは正しい。 殺すわけではない、ただ捕まえるだけだ。 そしてルーラーに引き渡した後、どうなるかなどきらりの知ったことではない。 それでも、そう割り切れないから――きらりはここにいる。 バーサーカーの狂化を解除する方法、聖杯戦争から脱出する方法、そのようなものの答えを求めて。 だが、それでも悩む。 フェイト・テスタロッサを天秤にかけてもよいほどに、諸星きらりは追い詰められているということも真実。 諸星きらりは揺れている。 「……それではきらり様、お茶会はここまで。今度はお茶菓子をもっていらっしゃって」 そう言って、ルーラーは椅子から降りて、闇へと消えていこうとして、思い出したかのようにきらりに振り返った。 「そうそう、掲示板機能はご利用なさっていて?きっときらり様のお役に立ちますわ」 そして、それだけいうと再び闇へと消えていく。 ぱあん。 誰かが手を叩く。 きらりの意識が消える。 「きらきーぱわー☆」 ◇ 「■■■■!」 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 殴っている。 バーサーカーはきらりを連れ去った鏡を殴っている。 粒子状になった鏡はこれ以上破壊することが出来ない、それでも殴っている。 バーサーカーは鏡の中に入ることは出来ない、それでも殴っている。 殴ることしか出来ない、だから殴っている。 目を覚ましたきらりが見たものは、そんな光景だった。 災害現場から必死で瓦礫を取り除いて家族を探すような、そんな悲痛な祈りにも似た光景だった。 「ごめんねぇ……」 バーサーカーは自分を守りたいのだろう。 バーサーカーは自分を傷つけたものを許せないのだろう。 だから、何も出来なくても――出来ることをし続けてしまうのだろう。 きらりの令呪が光り輝く。 「もういいよ……ごめんねバーサーカー」 きらりの言葉と共に、バーサーカーは拳を止め、霊体化した。 「ごめんねぇ……ごめんねぇ……」 道はひたすらに遠い。 そして、自分には謝ることしか出来ない。 きらりはヤクザがエレベーター災害救助用のはしごが降ろすまで、しばらく眠っていた。 【D-2/図書館/一日目 早朝】 【諸星きらり@アイドルマスターシンデレラガールズ(アニメ版)】 [状態]精神的疲労(中)、魔力消費(中) [令呪]残り二画 [装備]なし [道具]なし [所持金]不明 [思考・状況] 基本行動方針:バーサーカーを元に戻し、元の世界へと戻りたい [備考] ※三画以上の令呪による命令によって狂化を解除できる可能性を知りました(真実とは限りません) ※フェイト・テスタロッサの捕獲による聖杯戦争中断の可能性を知りました(真実とは限りません) ※ルーラーの姿を確認しました ※掲示板が自分の話題で賑わっていることは未だ知りません 【悠久山安慈@るろうに剣心(旧漫画版)】 [状態]霊体化 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:??? [備考] ※雪華綺晶の存在を確認しました、再会時には再び襲いに行く可能性があります。 【雪華綺晶@ローゼンメイデン】 [状態]健康 [装備]なし [道具]なし [思考・状況] 基本行動方針:??? [備考] ※アイドルの物真似が出来ます BACK NEXT 009 ガール・ミーツ・ジンチョ・ゲーザーズ・ネクロマンス 投下順 011 空と君のあいだに 時系列順 BACK 登場キャラ NEXT 000 前夜祭 諸星きらり&バーサーカー(悠久山安慈) 014 絶望少女育成計画Reflect -003 泣いた赤鬼 000 前夜祭 ルーラー(雪華綺晶) 014 絶望少女育成計画Reflect OP その愛は侵食
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260: 名前:乃愛☆06/16(水) 19 32 01 結夏Side 「 …っと、これでいいかな? 」 部屋に1人でいたあたしは、 気づけば携帯を手に取り、啓斗くんにメールしていた。 携帯をベットに放り投げると、 あたしは机の上にあるプリ帳を手にした。 最近プリクラ撮って無いなぁ…。 啓斗くんと一緒に撮りたいな。 ♪~♪~♪~ 携帯からポップな曲と光。 「 はいはーいっ 」 あたしは携帯を急いで手に取り、 通話ボタンを押し元気よく声を出した。 「 はいはーい、啓斗ちゃんですっ 」 「 けっ…、啓斗くん!? 」 いつもより少し高い啓斗くんの声。 あたしは、驚いて大きな声を出してしまった。 「 随分と機嫌がいいなぁ 」 くすくす…、と言うからかっているような 大人の笑い声が携帯越しに聞こえる。 「 ご、ご用件は!? 」 あたしは話を逸らし、 赤くなった顔を冷えている手で冷やした。 「 明日、俺ん家来ない? 」 「 ほえ? 」 「 俺ん家来ない? 」 ええええええっ!? 間抜けに聞き返したあたしに、 嫌な声一つせずにもう一度言ってくれたのは、 とっても、嬉しいんだけど…。 「 な、何で… 」 震える声を抑えて、あたしは聞く。 「 母さんが会ってみたいって 」 そ、それって…… “この人が今付き合ってる子です、母さん” 的なパターンじゃないですかぁ!? 262: 名前:乃愛☆06/18(金) 20 20 02 でぃあ*ゆな♪さま あげ有難うございます゜*(◎ 凵`圉)★ ---------------------------------------------------- 啓斗Side ど、ど…どうしよう。 啓斗くんのお母さんが物凄く怖かったら…。 『 こんな薄汚い女にうちの啓斗はやれません! 』 …とか言われたらどうしよう~っ。 しかも、話がどんどんエスカレートしていって… 『 こんな女との交際は私が認めません! 』 …なんて言われちゃったら~っ。 あたし、死んじゃうかも……。 「 結夏っ、聞いてるのか? 」 はっ…、と我に返り 真っ暗になり見えなくなった部屋がパッと現れる。 「 ふぁいっ! 」 「 …ったく、んじゃ明日10時に迎えに行くから 」 「 あ、はいっ 」 ピッ…、と音を立てて通話を終わらせる。 明日10時に啓斗くんが迎えに来るのかぁ……。 …ってええ!? 既に行くって言うことが前提で話が進められていたの…。 あたしはベットに倒れこむように飛び込んだ。 263: 名前:乃愛☆06/21(月) 21 25 15 「 結夏ぁ! 」 温かく気持ちの良い布団が引き剥がされ、 あたしの体に一気に風が吹いた。 「 ん…にゃあ……? 」 眠い目を無理やり開かせるため、 あたしは目を何度も擦った。 目の前にはパジャマ姿のお姉ちゃん。 “おはよう”とにっこりと微笑むお姉ちゃんは可愛かった。 「 啓斗くんの家に行くんでしょ? 」 そう、突然真顔で言ってきたお姉ちゃん。 はっ…! そ、そうだった。 あたしはがばっ、と体を起すと くすくす…と馬鹿にするような笑みを浮べている お姉ちゃんをすり抜けて一階へ降りた。 洗面所に行き、顔を全力で洗う。 「 肌痛むわよ~、それに水しぶきで汚れるでしょ…ふぁあ 」 お姉ちゃんは足音を立てながら階段を降り、 欠伸をしながらあたしの後ろを通って言った。 「 んんっ…だってえ 」 洗った顔をふんわりとした生地のタオルで 優しく拭きながらあたしは言い訳を考えた。 「 はいはい、言い訳いらないから。 とっとと朝ご飯食べちゃって、片づけ出来ないの 」 「 お母さんみたい… 」 続いて顔を洗う準備をしながら、 リビングの方を指差すお姉ちゃん。 その言い方…、お母さんの言ってることと全く同じ。 こんな綺麗な顔してても中身がお母さんじゃねえ……。 あたしは諦めるように溜息をして、リビングに向かった。 机の上にはあたしの好きな洋風料理が並んでいる。 朝はやっぱり和風より洋風ーっ。 何となくパンの方が体が受け付けるんだよねえ。 あたしはきつね色に焼けているトーストにかぶりついた。 「 んむんむ… 」 んまい。 やっぱり、トーストには苺ジャムだね。 264: 名前:乃愛☆06/22(火) 19 16 17 「 明日、学校なんだから早く帰ってきなさいよ 」 「 んーっ 」 お姉ちゃんは既に朝ご飯を済ませたようで、 自分が使ったお皿をキッチンで洗っている。 「 あ、もし泊まってくるならお母さんに誤魔化しておくけど? 」 くすっ…、と意地悪な微笑みを見せたお姉ちゃん。 「 んぐっ 」 そんな言葉と微笑みがあたしの胸に突き刺さる。 思わず、口に含んでいたものを一気に飲んでしまった。 「 お、お姉ちゃん何言ってんの!? 」 少し裏返った声で問いかける。 お姉ちゃんは不思議そうに首を傾げた。 「 え、だって啓斗くんのお母さんだって 空気読めないわけじゃないんだし……、 あんた達が部屋でラブラブしてたら何処か行くでしょ? 」 顔がかーっ、と赤くなるのが分かる。 何でお姉ちゃんはこんなに可愛い顔してるのに、 言ってることが物凄いのかな……。 「 と、とにかくっ! 帰るときになったら電話するからね 」 「 分かった分かった、あたしが出てあげるよ 」 お姉ちゃんは濡れた手をタオルで拭きながら、 あたしの向かいに座り不敵な笑みを浮べた。 「 さて、お洒落なお姉さんが 貴女の着替えを手伝って差し上げましょう 」 ふふん、と鼻で笑いながら余裕そうな顔をするお姉ちゃん。 その顔と言葉からして、ナルシストとしか思えない…。 265: 名前:乃愛☆06/22(火) 19 37 47 啓斗Side 「 ん、あ… 」 自然と開いた瞼。 カーテンの隙間から差し込む光。 激しく寝癖のついた髪をかきあげて、 俺は上半身をむくり、と起した。 良く分からないけど、夢を見た気がする―… 内容は覚えてないけど、すっげえ気持ち良い夢だったな。 確か…、結夏が笑ってた気がする……。 「 啓斗ぉーっ 」 ドカドカと足音を立てて、部屋に近づく声。 「 おはよう、啓斗くんっ! 」 ノックもせずに部屋に入ってきたのは、母さん。 何だか異様にテンションが高いような……。 「 ねえ、いつものあたしと何処か違うと思わない? 」 上半身だけを起した俺の前で、 くるり…と軽やかに一回転をする母さん。 「 んー… 」 「 うんうんっ 」 やや閉じかかっている目で、 母さんをじぃ…と見つめる。 「 昨日より、皺が増え…んぶっ! 」 ぼす、という音と共に 俺の視界が何者かによって塞がれる。 「 こ~んな美人なお母様に何と言おうとしたのかな? 」 どうやら、俺の視界を塞いだのは母さんだったようだ。 座布団を俺の顔面に投げつけたらしいな…。 「 え、だから…「 んー? 」 口元は笑っているが、目は笑っていない。 つか、……睨んでいるような? ぞくっ…、と背筋が寒くなり 俺は口を塞いだ。 「 な、何でもないっす 」 267: 名前:乃愛☆06/27(日) 14 21 29 でぃあ*プリンさま あ、あげ有難う御座いますッ♪ 精一杯頑張りますbb* ---------------------------------------------------- 「 どうかしら、この服っ 」 母さんはもう一度俺の前で一回転した。 ああ…、言いたかったのはこのことか。 「 若く見える 」 「 まぁ、やっぱり!? 」 決まった台詞を棒読みで言った俺の言葉を、 マイナスに感じずプラスに考える母さん。 「 それじゃあ、お母様は化粧するから 」 そう言って俺の部屋からスキップで出て行った母さん。 母さんがいなくなってから俺は深く溜息をした。 「 さて…俺も準備するか 」 軽く体を伸ばして立ち上がる俺の足元に違和感。 下を見ると、そこにはペットのイチロウ(猫)。 「 おはよ、イチロウ 」 その場にしゃがみ込み、イチロウ(猫)の頭を撫でる。 イチロウは気持ちよさそうな顔をして、 「 にゃ~… 」 と、小さく声を出した。 普段俺には寄ってこないイチロウが自ら近づいてくるとは…。 「 ほら。お前は飯食って来い 」 扉を開け、イチロウの尻を押して 追い出すように扉をすぐ閉めた。 結夏が来るかも知れねぇ部屋。 猫の毛だらけには出来ないだろ。 270: 名前:乃愛☆07/02(金) 18 11 26 でぃあ*あやさま アゲd(・ω・*)☆スペシャルサンクス☆(*・ω・)b 今から書きますので(*^^*)v でぃあ*縷々さま アゲd(・ω・*)☆スペシャルサンクス☆(*・ω・)b 一気読みですかぁ!?Σ、 常連上等ですッ(ノ)ω*)笑$!、 ちょくちょく来て、コメくれたら嬉しいです❤ ---------------------------------------------------- 結夏Side 「 よ…よし、これでいいかな? 」 只今、自分の部屋にある全身が映る鏡の前で悪戦苦闘中。 あたしの足元には服、服、服ッ! なるべく、清楚っぽくしてみたんだけど。 服もメイクもいつもと違うかな…? はう~っ…、緊張するよ。 相手の印象っていうのは、会って3秒で決まるって言うし…。 あれ、5秒だったっけ? と、とにかく…第一印象は大事ってことなんだよね!? まず、挨拶。 次にお母さんが用意してくれたケーキを渡して。 それからは、流れに任せて……。 ピーンポーン… きゃうッ!? ど、ど、ど…どうしようっ。 啓斗くんかな、啓斗くんだよね。 「 結夏ぁー、啓斗くんだよー 」 玄関の方からお姉ちゃんの声が聞こえる。 あたしは荷物を持ち、最後に鏡を見た。 「 い、今行くー! 」 パタパタと音を立てて階段を降り、 急いで玄関へと向かう。 「 行ってきまぁす! 」 「 啓斗くんママに気に入られるようにね~ 」 扉を開けようとしたときに、お姉ちゃんは言った。 う…、今は禁句だよう…。 「 お、お待たせっ 」 啓斗くんは、目を閉じてあたしの家の塀に寄りかかっていた。 「 結夏 」 あたしの顔を見るなり、柔らかくなる啓斗くんの表情。 啓斗くんの手が段々とあたしに近づいてくる。 「 キス…していい? 」 子犬のような可愛らしい瞳。 そんな顔で、見つめるなんて反則だよ…。 「 うん… 」 小さく頷きながらあたしは啓斗くんを見つめる。 啓斗くんの顔が近づき、あたしは自然に目を閉じる。 「 ん… 」 そして、重なる2人の唇。 愛を確かめるように角度を変えるキス。 「 は…んんっ! 」 口を小さく開けると、狙ったように入ってくる啓斗くんの舌。 啓斗くんの舌は別の生き物の様に動き出す。 絡めようとしても逃げようとしても啓斗くんの動きには負けちゃうんだ。 「 ふ…んぅ……んん…啓…斗く…っ 」 啓斗くんの服を掴み、必死に合わせることしか出来ない。 何で、啓斗くんには隙が全く無いの…? 「 …はぁ…はぁ…朝から、恥ずかしっ… 」 真っ赤になってると考えられる顔を両手で隠し、 息を整えてあたしは啓斗くんに寄りかかる。 「 大好き… 」 気づけばあたしの口からそんな言葉が出来てきた。 普段のあたしならありえない言葉。 「 何、誘ってるの? 」 ふ、と口角を上げて不敵な笑みを浮べる啓斗くん。 「 なっ…、誘ってなんか!! 」 再び赤くなるあたしの顔。 「 だって、その口…エロくね? 」 あたしは、不思議そうに首を傾げて そっと口元に手を当てる。 ぬるっ…とした液体があたしの手に当たる。 これって…、あたしと啓斗くんの涎だよね? 「 ~~~っ!! 」 言葉にならない叫びを出しながら、 ハンカチで急いで口元を拭く。 はっ…恥ずかしいーっ! 272: 名前:乃愛☆07/04(日) 18 55 52 でぃあ*縷々さま 更新しましたぁ(●Ü●) あげアリ(●´・ω・)(●´_ _)ガト♪ ---------------------------------------------------- 啓斗Side 口の周りにべっとりとついた涎が何とも言えない。 とろん、とした瞳が子犬のように可愛らしい。 「 ……と、取れたっ? 」 ハンカチを両手で持ち、上目遣いで見つめてくる結夏。 別に取らなくてもエロくて可愛いのに…。 「 うん、取れてる 」 俺はにっこりと微笑み、結夏の頭を ポン、と軽く叩き手を引いた。 顔を赤くして俯いた結夏は、 優しく握り返してきた。 「 ……… 」 無言。 な、何なんだーっ!? 「 ゆ、結夏? 」 顔を覗き込むと、眉間に皺を寄せて 目をうるうるさせていた。 い、一体どうしたんだ…? 「 何…? 」 俯いたまま、目だけを上にあげる結夏。 やっぱり、目がうるうるしているような…? 「 どうしたんだ? 」 立ち止まり、結夏の両手を手に取り 腰を下ろして、目線を合わせる。 「 な、何でもっ… 」 「 何でも無いようには見えないけど? 」 「 …… 」 黙る結夏。 言葉を詰まらせている。 「 結…「 だ、だって… 」 俺の言葉を遮り、顔をバッと上げた結夏。 結夏の大きな瞳から大粒の涙。 275: 名前:乃愛☆07/06(火) 16 34 29 でぃあ*あやさま 何で泣いてるんでしょおω`* 気になってくれるなんて…雅夢、感激ッ!!Σ ---------------------------------------------------- 277: 名前:乃愛☆07/08(木) 19 31 55 でぃあ*プリンさま コメアリ(●´・ω・)(●´_ _)ガト♪ 「ぐらい」だなんて言わないでッΣ、 乃愛にとって、コメは神ですょお(●Ü●) ---------------------------------------------------- 結夏Side ふえ~…、涙が止まらないよ…。 溢れる涙は拭いても拭いても流れ続ける。 自分だって何で泣いたのかよく分からない…。 でも…、 多分だけど…、 「 こっ…わい…ひっく… 」 「 怖い? 」 首を傾げて心配そうな顔をして、あたしの顔を覗き込む啓斗くん。 あたしは黙って頷き、流れ続ける涙を拭く。 「 啓斗くんのお母さんに…嫌われたら…、 離れなくちゃ行けないじゃんっ… 」 もう…、何言ってるのか分からないよ…。 自分の惨めさに、違う意味で泣けてくる。 「 そか 」 短くそう言った啓斗くんの手が俯いている あたしの頭に優しく触れる。 …どきっ。 あたしを見て、にっこりと微笑む啓斗くんの顔。 泣いていることを忘れて、あたしは啓斗くんの顔を見つめていた。 「 大丈夫、俺ん家の母さんはそんな奴じゃねえ 」 “な?”と優しく問いかけるように、首を傾げながら あたしの頭を自分の胸元に寄せた啓斗くん。 とくん…、とくん…。 啓斗くんの心臓の音と、 あたしの心臓の音が…… 重なり合って、心地よい…。 人の心臓の音ってこんなに落ち着くものなんだね…。 279: 名前:乃愛☆07/12(月) 20 52 09 でぃあ*縷々さま あげd(・ω・*)☆スペシャルサンクス☆(*・ω・)b 応援嬉しいです(%+ `艸*◆)⌒゚ ---------------------------------------------------- 啓斗Side 女の子なんだよなぁ…。 啓斗の脳裏にそんなことが浮かんだ。 ちょっとしたことで傷つく女の子。 そこ等にいるガサツな野郎とは違うんだ。 「 行けるか? 」 俺の言葉に、こくんと頷く結夏。 「 良かったな 」 「 …え? 」 顔を上げて首を傾げた結夏は、 不思議そうな顔をしている。 「 パンダちゃんにならなくて 」 に、と悪魔のような笑みを浮べて 結夏の目元に手を当てる。 「 なっ…!! 」 結夏は顔を赤くして、俺の手を払う。 「 そ、そんなのになんか、ならないもんっ! 」 「 そうなんだぁ 」 結夏は頬を膨らませて俺を見る。 そんなことない、何て言っておきながら… 結夏、さっきから目の周り擦ってるよね? 「 ぷっ… 」 「 何? 」 俺が吹き出すと、結夏はむぅ…と怒った顔をする。 あ…、一応自覚はあるんだ。 自分で俺が笑ってる、てことを。 「 そんなに、強く擦ると赤くなるぞ 」 「 だ、だってえ~ 」 やっと、弱音をはいた結夏は 間抜けな顔をして俺にすがりついた。 「 ね、ね。本当にパンダちゃんになってない? 」 俺に顔を近づけて確かめさせるようにする結夏。 あのね…、俺は鏡じゃねえんだぞ? 「 大丈夫 」 そう言って、触れるだけの優しいキス。 結夏は、顔を真っ赤にさせて口を開けている。 どうだ、鏡はこんなことしねえだろ。 …って、何自慢してるんだよっ。 軽く自分に突っ込みを入れながら、歩いていると。 あ…、見えてきました。俺の家。 280: 名前:乃愛☆07/16(金) 20 34 03 結夏Side 「 あ、俺ん家そこだから 」 啓斗くんがある1つの家を指差した。 淡い青のペンキで塗ってある可愛い一軒家。 「 可愛いお家だね 」 あたしがにっこりと笑って言うと、 啓斗くんは少し頬を赤くした。 照れたのかな…? 「 じゃあ…「 ま、待って! 」 啓斗くんがドアノブに手をかける。 あたしは思わず、大きな声を出し啓斗くんの手を止めた。 「 な、何 」 目を丸くして驚いた啓斗くん。 「 緊張してきたぁ~… 」 全身が心臓になったように、 耳元まで音が聞こえる。 「 だ~いじょうぶだって 」 「 やだっ! 」 再び、ドアノブに手をかけた啓斗くんの手を掴む。 「 俺の母さん、鬼じゃね…いや、鬼か? 」 い~やぁ~っ!! 逃げようとするあたしを抱き押さえる啓斗くん。 「 誰が、鬼だって? 」 「 俺だけのプリンセス 」 続き15